LINE配信の従量課金制にどう対応する?LTV向上に効く成功する“9つ”のLINE施策

「LINE×CRM 7つの成功施策 大公開」

国内7900万人が利用しているコミュニケーションアプリ「LINE」は、EC事業者にとってメールと並んで欠かせないツールの1つになっています。

一方、LINE配信が従量課金制に変わったことで、LINEの活用法に悩んでいるEC事業者さまも多いのではないでしょうか?

こうした悩みを解消するため、株式会社フューチャーショップはLINE活用をテーマとしたセミナー「LINE×CRM 7つの成功施策 大公開」を東京と大阪で開催しました。

セミナーの第1部では、株式会社フューチャーショップの水岩が【LINE公式アカウントの概要とCRM施策への活用法】を解説。

そして第2部では、CRMツール「LTV-Lab」を開発・提供する株式会社コアフォースの宮内尊紀さんが、【LINEを活用してLTV(生涯顧客価値)を高めるための施策について、成功事例を踏まえて具体的に解説】してくださいました。

セミナーのタイトルは「7つのLINE施策」であるにも関わらず、宮内さんは参加者の皆さまに少しでも多くの価値ある情報を持ち帰っていただきたいとの思いから、
9つのLINE施策を公開してくださるなど、とても内容の濃いセミナーでした。

東京・大阪で合計約120人が聴講し、参加者の皆さまからご好評をいただいた本セミナーのようすをレポートします!

LINE公式アカウントが従量課金制へ移行すると、EC事業者にどんな影響がある?

セミナーの第1部では、株式会社フューチャーショップの水岩が「LINE公式アカウント」の概要とLINE配信が従量課金制に移行することで予想されるEC事業者への影響などについて解説しました。

水岩さん画像

株式会社フューチャーショップ サービスプロデュース部 水岩 雄一(みずいわ・ゆういち)  外資系CRMベンダーのセールスコンサルタントや、テーマパーク運営会社でのCRMシステムの企画/導入のプロジェクトマネージャーを担当した後、国産CRMベンダーのプロダクト企画責任者やエバンジェリストなどを歴任。2018年7月にフューチャーショップに入社し、現在はサービスプロデュース部でEC市場のリサーチ、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」の新機能の企画、CRMやデジタルマーケティングに関するセミナー講師・ブログの執筆など幅広く活動している。

法人アカウントが「LINE公式アカウント」に統合、LINE配信は従量課金制へ

LINE社はこれまで「公式アカウント」「ビジネスコネクトアカウント」「LINE@」といった複数の法人アカウントを提供してきましたが、2020年2月末までに「LINE公式アカウント」に統合すると発表しています。法人向けアカウントサービスが統合されることに伴い、メッセージ配信の費用も変わります。

特に影響が大きいのは、「LINE@」を利用していた企業。
これまでリーチ数(配信する友だちの数)が一定数以下であれば無制限に無料で配信できましたが、新制度では従量課金制となり、1カ月間の合計配信数が一定以上に達すると配信数に応じて費用が発生します。

フューチャーショップ・水岩: 
LINE社はメッセージ配信を従量課金制にする理由について、明確には説明していません。
ただ、これまでLINE社が発信してきた情報などを踏まえると、メッセージの配信数を絞ることで、安易なメッセージ配信を抑制し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを増やしていきたいという意図がありそうです。

「LINE@」を使って低価格でメッセージを配信できてしまうことで、企業都合の安易な一⻫配信が増え、質の低いコンテンツが増加することでブロック率が向上していたと言われています。LINE社としては、ユーザーにとって価値のないコンテンツの配信が横行し、LINEの価値が下がることを懸念したのかもしれません」

従量課金制への移行でLINE配信は「マス配信」から「ワン・トゥ・ワン」へ

メッセージ配信が従量課金制に変わると、これまで「LINE@」を使って顧客にメッセージを配信してきたEC事業者さまのマーケティングコストが増加します。

とは言え、国内ユーザーが7900万人に上り、そのうち6割以上が1日1回以上使用するとされるLINEは非常に魅力的なツール。
LINEの活用を止めることは、売り上げやリピート率に悪影響を及ぼしかねません。

従量課金制に変わっても、LINEの活用を止めてしまうのではなく、費用対効果を高めるための上手な活用方法を模索すべきでしょう。

フューチャーショップ・水岩: 
LINEを上手に活用する方法の1つは、LINE配信をワン・トゥ・ワン・マーケティングに絞って利用すること。

マス向けの配信はメルマガやLINEのタイムライン投稿など、低コストの方法を利用する。

そして、顧客1人ひとりに合わせたコンテンツを提供したい場合には、LINEを活用するといった使い分けを行うことで、費用対効果を高めることができます

LTV-Labの成功事例に学ぶ「LTVを高める9つのLINE施策」

セミナーの第2部で講師を務めたのは、CRMツール「LTV-Lab」を開発・提供している株式会社コアフォースの宮内尊紀さん。

EC事業者など約1200社が導入している「LTV-Lab」の成功事例を踏まえ、LINEをCRM施策に活用し、LTVを高める具体的な方法を解説してくださいました。

宮内さん

株式会社コアフォース 営業部リーダー 宮内 尊紀(みやうち たかのり)氏 住宅関連企業でCRM業務に従事。また、住宅メンテナンスの部門で営業成績が関東圏トップとなる。その後、通販業界でのマーケティングオートメーション(MA)やCRM運営に魅力と可能性を感じてコアフォースへ入社。数多くのクライアントに対してLTV向上のための施策提案を行ってきた。業種にとらわれないMAやCRM施策と、実用性の高い最前線の施策の提案を得意としている。

CRMツールとしてのLINEのポテンシャル

第2部の冒頭、宮内さんはLINEのユーザー数やユーザー属性などに関する各種調査データに言及した上で、ECにおけるマーケティングツールとしてLINEが有効であることを強調しました。

コアフォース・宮内さん: 
LINEのユーザー数は2018年度末時点で7900万人以上と、国内人口の62%以上にリーチできるツールです。
しかも、ユーザーの85%が毎日利用しているというアクティブ率の高さも魅力。

ユーザー属性は男女がおよそ半々で、年齢層も幅広い。こうした特徴を踏まえると、LINEはどのような商材にも活用できるツールと言えます

また、企業のLINE公式アカウントと「友だち」になったユーザーの約56%は「(企業が配信した)メッセージを読んだ」ほか、「クーポンを利用した」や「サイトを訪問した」というユーザーもそれぞれ約22%に上るという調査データを紹介。

こうした数字から、「LINEはコンテンツを届けるツールであるのはもちろんのこと、来店促進や購買にも効果が出やすいツール」(コアフォース・宮内さん)と指摘しました。

CRM成功の鍵はLINEとメールを「併用」すること

近年のEC業界では「LINE@」などを活用し、LINEのメッセージ配信をメルマガの代替手段として使うEC事業者さまも増えています。

LINE ID連携(ユーザーが自分のLINE IDをECサイトの会員IDと連携すること)を行うと、EC事業者さまはキャンペーンの告知やクーポンの付与、カゴ落ち(商品をカートに入れた状態でサイトを離脱すること)したユーザーへのリマインド、マーケティングシナリオを組んだステップ配信といった、従来はメールが中心だった施策をLINEで行えます。

コアフォース・宮内さん: 
メルマガの開封率が低下傾向にある中、開封率が高いLINEを使うことで、こうした施策の効果はメールと比べて20~30%高まる傾向にあります

LINEの効果が高いとは言え、メルマガを止めてしまうと「マーケティングの費用対効果が悪化する可能性が高い」と宮内さんは指摘します。

その理由として、消費者の中には「メールしか使わない人」「LINEしか使わない人」「メールとLINEの両方を使う人」がいるためだと説明しました。

コアフォース・宮内さん: 
すべてのお客さまを取りこぼさないようにするには、メールとLINE、さらにはダイレクトメールを併用することが必要です

一方で、「メールとLINEの両方を使う人」に対して、メールとLINEで同じ情報を配信すると「過剰広告」になり、顧客の気分を害する可能性があることも強調しました。

顧客を取りこぼすことなく、かつ「過剰広告」を避けるには、メールとLINEを出し分ける仕組みを構築することが必要になります。
その具体的な方法として、宮内さんは「LTV-Lab」の活用事例を踏まえて次のように解説しました。

コアフォース・宮内さん: 
メルマガのオプトイン(受信可)を選択したお客さまにはメールを送り、メルマガの受信を拒否しているお客さまにはLINEで情報を届けます。

そして、メールとLINEの両方をオプトイン設定にしているお客さまには、最初にメールを送り、開封されなければLINEを送るといったシナリオを組むことで、無駄なLINE配信を抑えつつ、最適な方法で顧客に情報を届けることができます

コアフォース・宮内さん: 
「LTV-Lab」でシナリオを設定すれば、メールとLINEの出し分けを人工知能が自動的に判断し、実行するため、業務の手間を増やさずに費用対効果を高めることができます。

そして、LINEのメッセージの配信数を必要最小限に抑えられるため、従量課金対策にもなります

■「LTV-Lab」は、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」と連携しています。簡単に開始可能です。

LTVを高める9つのLINE施策

続いて宮内さんは、LINEの従量課金対策の視点も踏まえ、売り上げアップやリピート率向上に役立つLINE施策を紹介しました。

【施策1】ステップメール・LINE
ステップメールのシナリオにLINEを組み込む。まずメールを送り、メールを開封しない顧客には、それ以降のシナリオをLINEで配信する

【施策2】会員登録後の引き上げ
会員登録を済ませているのに90日間購入しなかった会員にメールを送り、開封しない会員には翌日LINEを送る

【施策3】誕生日クーポンを自動送信
顧客の誕生日前日にクーポンをメールで自動送信し、メールを開封しない会員には誕生日当日にLINEでクーポンを自動送信する

【施策4】ポイント失効の告知
ポイントが切れる30日前に自動メールでポイント失効を注意喚起し、メールを開封しなかった会員には翌日LINEを自動で送る

【施策5】ポイント利用を促進
ポイントが一定以上貯まっているのに購入がない会員に、ポイント失効前に自動でメールを送り、メールを開封しない会員には翌日LINEを自動送信する

コアフォース・宮内さん: 
LINE配信が従量課金制になると、メールの方が配信単価は安くなるため、まずはメールを送って、メールではリーチできない顧客にLINEを送ることで費用対効果を高めることができます。メールとLINEの長所を生かすことが重要です

説明する宮内さん

メールを開封しなかった会員に限定し、それ以降はLINEを送ることが重要だと説明する宮内さん

宮内さんは6つ目以降のLINE施策として、「カゴ落ち対策」「入荷通知」「価格変動通知」などを説明しました。

【施策6】在庫入荷の通知
在庫切れになっていた商品や新商品の入荷情報をLINEで送る。ヘビーユーザーは入荷情報を待ち望んでいることも多いため効果的

【施策7】価格変動の通知
商品価格が一定以上変動したときにLINEで通知する。値段がネックで購入をためらっていた顧客の購入を後押しすることができる

【施策8】カゴ落ち対策
カゴ落ちしたユーザーにLINEでリマインドしたり、購買促進のためのクーポンを送ったりする

【施策9】商品詳細ページ後の通知
商品詳細ページにアクセスして買わなかった顧客の購入を後押しするために、LINEでコンテンツを送る

コアフォース・宮内さん: 
これら9つの施策を手作業で行うと、多くの手間がかかります。
シナリオの設定やセグメント、配信などを自動化することが費用対効果を高めるポイント
「LTV-Lab」を活用していただくことで、こうした施策の運用を自動化できます

さらに宮内さんは、マーケティングオートメーション(MA)のシナリオでリピート率を50%から62%に引き上げることに成功したEC事業者さま(匿名)の事例を公開。

シナリオは会場限定での公開でしたが、撮影はOKだったことから、多くの参加者が会場前方に進んでスクリーンをスマホで撮影する光景も見られました。

写真撮影のいち場面

会場限定公開(撮影はOK)の成功事例を撮影する聴講者の皆さん

CRMの深い話 リピーターを増やすために乗り越える「4つの心理ハードル」

ECサイトのリピーターを増やすためにマーケティングのシナリオを考える際に、消費者が直面する「購入心理の4つのハードル」を理解しておくことが大切だと宮内さんは説明しました。

  1. 安心ハードル・・・ECサイトに対する安心感を持つことが出来るかどうか
  2. 発見ハードル・・・ECサイト内で欲しい商品を見つけられるかどうか
  3. 欲求ハードル・・・このECサイトで買う理由を実感できるかどうか
  4. 後押しハードル・・・今、買うべき理由を見つけられるかどうか

コアフォース・宮内さん: 
顧客の購入心理における4つのハードルを理解しておくと、マーケティングシナリオの過程で、どのようなコンテンツを顧客に届ければ良いかが見えてきます

リピーターが2回目以降に購入する場合は、
「安心ハードル」が「快適ハードル」に変化することから、リピーター対策として「快適ハードル」に最適化した情報やコンテンツを提供することも重要
だと強調しました。

顧客のマイクロモーメントを捉えてリピーターを増やす方法

宮内さんはECサイトのリピート率を高める方法として、「マイクロモーメント」を捉える施策についても解説しました。

マイクロモーメント
マイクロモーメントとは、生活者がスマートフォンなどのデバイスに触れるきっかけとなる、

  • 知りたい(I want to know)
  • 行きたい(I want to go)
  • したい(I want to do)
  • 買いたい(I want to buy)

と感じる瞬間のこと。Google社が提唱した概念です。

Google社の調査結果では、消費者が「買いたい(I want to buy)」と感じたとき、約8割がスマートフォンなどのデバイスを利用するそうです。

こうしたデータを踏まえ、宮内さんはマイクロモーメントを捉えることの重要性を次のように説明しました。

コアフォース・宮内さん: 
お客さまのマイクロモーメントに合わせて自社の情報を提供できれば、高い確率で購入につなげることができます。
しかし、もしマイクロモーメントを捉えられなければ、お客さまは別のショップへ行ってしまうかもしれません

顧客のマイクロモーメントを捉える方法として、

新規顧客が初回購入日から次に購入するまでの日数を調査し、2回目の購入件数がピークになるタイミングに「マイクロモーメント」が最大化していると仮説を立てる方法があると説明しました。

コアフォース・宮内さん: 
「マイクロモーメント」が最大化するタイミングに向けて、メールやLINEなどで顧客にコンテンツを提供してください。

そして、「マイクロモーメント」までに購入しなかったお客さまには、クーポンなど、強めのオファーを出すことで取りこぼしを防ぐと良いでしょう

マイクロモーメントを捉える際のポイントとして、顧客の購買意欲を喚起する施策を積極的に打つことも大切だと強調しました。

コアフォース・宮内さん: 
お客さまの行動を漠然と見ているだけでは、良質なCRM施策を打てません。
積極的に施策を打ってお客さまの購買意欲に関与しながら、施策の効果検証を行ってブラッシュアップすることが重要です

まとめ

今回のセミナーでは、LINEをCRM施策に活用する方法を具体的に知ることができたのはもちろんのこと、CRMやLTVに関する幅広く実践的な知識も学ぶことができました。
第1部と第2部で合計3時間におよぶ長丁場でしたが、最後まで熱心に聞き入る聴講者の皆さんの姿が印象的でした。

会場(大阪)

東京・大阪で合計約120人が参加(写真は大阪会場)

セミナー後の質疑応答では、「会員登録しても初回購入しなかった会員に買ってもらうための有効な施策を教えてください」といった実務に直結する質問も多数上がり、参加者の皆さまの本気度が実感できました。また、セミナー後には講師との名刺交換や、参加者同士が交流する姿もみられ、横のつながりが生まれているようすも見られました。

コアフォースさんが開発・提供する「LTV-Lab」は、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」と連携しています。

今回のセミナーで宮内さんが解説してくださったLINE施策は、「futureshop」をご利用いただいているショップさまは、すぐに実行することが可能です。

こちらから▼

 
株式会社フューチャーショップは、コアフォースさんの「LTV-Lab」をはじめ、さまざまな外部企業さまとシステム連携し、ショップさまの売上拡大やリピート率向上などをサポートしています。
今回のような外部企業さまとの共催セミナーも積極的に開催していく予定です。ぜひご期待ください。
 
■ 今後のセミナーの予定はこちらから  

■LINE従量課金、ワン・トゥ・ワン・マーケティングに関してもっと詳しく知りたいならこちら

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2019-07-30


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