ファッションECの課題をテクノロジーで解決!実店舗EC連携、サイズ問題、LINE活用などの最先端4社集結【前編】

株式会社バニッシュ・スタンダード、ECサイト構築プラットフォームを提供しているフューチャーショップの登壇者EC・ネットショップ運営お役立ち資料ダウンロード

ファッションECにおける課題解決の方法を学ぶセミナー「買いたくなる!ファッションEC最前線 テクノロジーで、コミュニケーションを設計しよう」を東京と大阪で開催しました。

セミナーに登壇したのは、
ファッションECのサイズ問題を解決する株式会社メイキップ
LINEメッセージの個別配信ツールを手掛ける株式会社ファナティック
販売スタッフによるコーディネート投稿ツールを提供している株式会社バニッシュ・スタンダード
ECサイト構築プラットフォームを提供しているフューチャーショップの4社。

買いたくなる!ファッションEC最前線セミナー内容
【 第1部 】
「買いたい!」と思わせるファッションECサイトに過大投資は必要ない!(株式会社フューチャーショップ)

【 第2部 】
ECのサイズ不安解消でCVR向上!そして「ささげ」もAIの時代へ(株式会社メイキップ)

【 第3部 】
ファッションECとの相性抜群!メルマガを凌ぐ圧倒的成果が出せるLINEの個別配信! (株式会社ファナティック)

【 第4部 】
スタッフコーディネートからはじまるデジタルコミュニケーションが、ファッションECの新しい時代を拓く (株式会社バニッシュ・スタンダード)

といった、4部構成の実践的なノウハウが満載だったセミナーを、前後編にわけてレポートいたします。

前編の今回は、【第2部】までをお届けいたします。

ファッションECセミナーの東京会場の様子

東京会場には約130人が参加。当初の募集定員は100人だったが、応募が殺到したため募集枠を追加した

第1部 「買いたい!」と思わせるファッションECサイトに過大投資は必要ない!

セミナーの第1部では、株式会社フューチャーショップの安原が講師として登壇。ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」の事例を踏まえ、売り上げを伸ばしているファッションECサイトが取り組んでいる施策を紹介しました。

安原の登壇、1カット

売れているファッションECサイトが実施している施策とは?

「futureshop」で現在稼働している約2500店舗のうち、およそ3割の約750店舗がアパレル・ファッション系のショップさまです。

売り上げを伸ばしているショップさまが取り組んでいる施策の1つが「SNSの活用」

ファッション業界ではInstagramを活用している企業が多く、Instagramの投稿からECサイトへリンクを貼れる「ショッピング機能」を活用して売り上げを伸ばす企業さまも増えています。

インフルエンサーを上手く起用し、「ショッピング機能」で数千万円を売り上げた事例もあります。
(株式会社フューチャーショップ・安原)

近年はInstagramのブランド公式アカウントを活用するだけでなく、店舗の販売スタッフが個人アカウントにコーディネートを投稿して自社ECに集客する動きも活発化。

また、ECサイトなどにUGC(ユーザーが投稿したコンテンツ)を活用する取り組みも見られます。

▼ futureshop Instagramショッピング機能 (Facebookカタログ連携)

LINE活用

コミュニケーションアプリ「LINE」をプロモーションやCRMに活用する店舗さまも増えてきました。

特に注目の動きは、自社ECの会員IDとLINE IDを紐付けて、会員情報や購買データをLINEのメッセージ配信に活用する取り組み。
顧客ごとにメッセージの内容やコンテンツを変えることで、開封率やコンバージョン率の向上を図るショップさまも増えています。

▼ futureshop LINE連携オプション

店舗とECの顧客統合

消費者は実店舗とECをシームレスに行き来しながら買い物をするのが当たり前になりました。
こうした時代には、実店舗とECの顧客情報を統合し、オムニチャネル化を図ることが欠かせません。

フューチャーショップはオムニチャネルに対応したプラットフォーム「futureshop omni-channel」を提供しており、
実店舗とECの顧客統合/ポイントシステムの統合/購買情報の統合/在庫の統合 などをサポートしています。

実店舗在庫表示機能の説明

2014年からECと実店舗の顧客統合に取り組んでいるflowerさまは、導入後すぐに成果が現れ、売り上げと会員登録数の両方が130%以上成長した

▼ futureshop 実店舗在庫表示機能

▼ futureshop omni-channel

ECサイトの要素をパーツ化する「commerce creator」

昨年9月にはECサイトのページの要素をパーツ化し、パーツを組み合わせることでHTMLを生成する「commerce creator」の提供も開始しました。

「commerce creator」によってサイト構築の自由度が高まるほか、ページの要素をパーツ化することで外部ツールとの柔軟な連携も実現しています。

外部機能をレイアウトに配置し、簡単に実装することが可能です。このあと登壇されるメイキップさんの「unisize」や、バニッシュ・スタンダードさんの「STAFF START」などとも連携済みです。
短期間で実装できるほか、開発費用も大幅に抑えることができます。

今後も外部ツールと積極的に連携することで、ショップさまが最新のテクノロジーを活用しやすい環境を提供していきます
(株式会社フューチャーショップ・安原)

▼ commerce creator詳細はこちらから

第2部 ECのサイズ不安解消でCVR向上!そして「ささげ」もAIの時代へ

第2部に登壇したのは、ファッションECにおける「サイズ問題」の解決に取り組んでいる株式会社メイキップ柄本真吾社長。

同社はユーザーの体のサイズに合った商品をECサイトでレコメンドするツール「unisize(ユニサイズ)」を提供しています。

柄本社長は「unisize」の導入事例を踏まえ、サイズ問題を解決する方法を解説しました。

柄本さんご登壇の様子

身体を計測せず、最適なサイズを推測する「unisize」の仕組みとは?

「unisize」は、ユーザーが自分の身体のサイズを計測することなく、サイズの合った商品を探せるのが特徴。

ユーザーが普段着用している洋服のブランド名とサイズ(S/M/Lなど)、身長、体重、年齢、身体の特徴をアンケート形式で選択すると、「unisize」のAIがユーザーに合った洋服のサイズを推測します。

主要なファッションブランドのサイズデータを独自のアルゴリズムで構築、蓄積しているため、ユーザーが普段着ている洋服のブランドとサイズが分かれば、ユーザーの体型を推測できる仕組みです。

弊社は2,000種類以上のファッションブランドのサイズデータを収集し、データベースを構築しています。
そのため、ユーザーが普段着ている洋服のブランドと、SMLなどのサイズが分かれば、ユーザーの身体のサイズを推測できます。
(株式会社メイキップ 柄本さん)”

 

AIが写真からサイズを計測

「unisize」はユーザー身体の実寸を計測してサイズ情報を登録することも可能です。
このほか、ネットショップでの購入履歴からユーザーの最適なサイズを推測するほか、2019年10月にはAIが写真から身体のサイズを計測する新機能も追加しました。

ユーザーが自分の身体を正面と横から撮影すると、AIが写真から身体のサイズを自動的に計測します。
(株式会社メイキップ 柄本さん)

現在、約90のアパレルECサイトが「unisize」を導入。そのうち約20サイトが「futureshop」のショップさまです。

「unisize」を導入したことで、購入率の向上返品率の低下リピート率の向上といった成果につながった事例も紹介しました。

 

「unisize」を使って商品を購入したユーザーと、利用せずに購入したユーザーのリピート率を比較すると、「unisize」を使ったユーザーの方がリピート率は高い傾向にあります。
サイズ感に満足したユーザーは、その後も継続して購入すると考えられます。
(株式会社メイキップ 柄本さん)

「ささげ」を自動化する「SASAGE.AI」

メイキップさんは、「ささげ」業務を効率化するサービス「SASAGE.AI(ササゲエーアイ)」も手掛けています。
柄本さんは「SASAGE.AI」を通じてアパレルECには欠かすことが出来ない「ささげ業務」を効率化する方法を解説しました。

「SASAGE.AI」とは、専用のドットシートの上に商品を平置きして撮影した写真から、商品の肩幅や着丈といったサイズを自動的に計測するだけでなく、モデルが商品を着用しているバーチャル画像を自動生成するサービスです。
さらに、AIが画像を分析し、商品の特徴を踏まえて100~200文字の商品説明文を自動的に作成します。

 

平置きやトルソーで撮影した写真を送っていただければ、モデルが商品を着用した画像と商品説明文を、中3日ほどで納品します。

費用は1件あたり平均約1,000円から。納期も費用も一般的なささげの半分以下です。
(株式会社メイキップ 柄本さん)

「SASAGE.AI」について説明

原稿作成は現時点では完全に自動化しているわけではなく、AIが作成した原稿を人間が校正しているとのこと。
ただ、文章生成技術の進化によって、「2~3年後には完全自動化を目指したい」(柄本さん)と意気込みを語りました。

そして、柄本さんはメイキップの今後の展望を次のように話し、降段しました。

弊社が目指しているのは、人類の身体情報と洋服情報を蓄積し、サイズで困らない世界を実現すること。

将来的には、お客さまがオンラインで洋服を選ぶ際に、お客さま自身が洋服を着てランウェイを歩いているバーチャル動画を流すなど、革新的な技術を実現したいです。
(株式会社メイキップ 柄本さん)

コーヒー&クグロフで休憩

今回のセミナーは3時間の長丁場ということもあり、コーヒーとドーナツをご用意し、休憩時間に参加者の皆さんに召し上がっていただきました。

コーヒーブレイク

参加者の皆さんにコーヒーを提供する弊社星野(写真中央)

コーヒーブレイク:クグロフと一緒に

◇◇◇◇◇

前編はここで終了です。
驚くべきテクノロジーの進化で、徐々にECの悩みどころも解消される勢い。大変楽しみですね。

後編はこちらから

【 第3部 】
ファッションECとの相性抜群!メルマガを凌ぐ圧倒的成果が出せるLINEの個別配信! (株式会社ファナティック)
【 第4部 】
スタッフコーディネートからはじまるデジタルコミュニケーションが、ファッションECの新しい時代を拓く (株式会社バニッシュ・スタンダード)

ファッションECセミナーレポート後編

ファッションECの課題をテクノロジーで解決!LINE個別配信の活用・スタッフコーデから始まるファッションDX【後編】

2019-12-24

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※記事の内容はセミナー開催時の2019年10月時点での情報となります。最新の情報は各サービスサイトをご確認ください。

▼ 登壇者様情報
◇ 株式会社メイキップ

◇ 株式会社ファナティック

◇ 株式会社バニッシュ・スタンダード

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