広告でEC売上が3倍に!広告は使うなとクライアントが言った理由とは?
- 2021.06.222024.01.30
✓ 先行運営されているECオーナーは、どのような過程を経てサイトを立ち上げたのか?
✓ 運営開始にあたって、どんなことでつまずいたのか?
ライター業を営む傍ら、自身でECの運営代行やwebサイトのディレクションも行う筆者。そんな筆者が、実際業務にかかわったECサイトの構築過程や、課題・売上目標を達成していく様を赤裸々にご紹介する体験談。今回の記事はECサイトの販促、具体的にはインターネット広告についてのお話をお届けしたいと思います。
オープンソースを利用して、手探りでスタートした木材通販のEC構築。ただそれだけに、運営に伴う問題が次々と出てくる結果に…。その状況を解決するために、ECのモバイルファースト化と自社の在庫システム・経理システムとの連携を図ってきたことは前回お話しました。
▼前回のお話はこちらから
つまり仕組みは揃ったわけです。これからは、いよいよサイトの売り上げに注力していかなければなりません。今回はフルスクラッチ(自社でシステムを独自開発すること)のサイト改修だったこともあり、それなりの費用が掛かりました。この費用も、売上で回収しなくてはなりません。
目次
ECの販促はどうやって行う?
ECサイトの売上アップに向けた販促施策としては、検索エンジン対策であるSEOとリスティング広告をはじめとする広告出稿が代表的な対策といえるでしょう。SEOをはじめとするECの集客方法については、こちらにも詳しく書いています。よろしければご覧ください。
さて、この連載「ECどたばた奮闘記」でご紹介している木材通販サイトでは、オープン当初から広告の運用を行いたかったのですが対応できずにいました。理由は「広告偏見」ともいえる感覚を、クライアントが持っていたからです。
このような広告に対する偏見は、特別なものではないように思います。実際、広告に対するネガティブなイメージは、多くの方々が持っている共通観念のように見受けられます。
一部に広がる広告媒体に対する偏見
個人的な感覚かもしれませんが、EC初心者やあまりネットに詳しくない方々に、広告の重要性をご理解いただくのはかなり難しいことだと感じています。
なぜ、EC初心者ほど広告施策に対してご理解いただけないのか?
以下で、広告に対するある種の偏見ともいえるエピソードをご紹介したいと思います、
広告に対してよく耳にする事柄
ECで広告施策に難色を示される方々は、おおむね「広告をクリックする人など、ほとんどいない」というお考えのようです。中にはまるで、広告を出すこと自体が悪行や勧誘行為であるかのように話される方々もいらっしゃるほどです。
人は自身の体験に基づいて行動する
さらに詳しくお話を聞いていくと、どうもご自身はネットにおいて、広告をクリックされたことがない。もしくは、興味を引く広告文やディスプレイを目にされても、あえてクリックしないようにしていることがわかりました。
つまり「自分が広告をクリックしない」=「他の人も広告をクリックしない(広告を毛嫌いしている)」という認識をお持ちのようでした。
本当に広告を利用する人は少ないのか?
では本当に、インターネット広告をクリックする人はいないのでしょうか?ここでインターネット広告に対する意識調査をご紹介したいと思います。
インターネット広告に対する閲覧者のデータ
- 気になるものや興味がある・面白いものなら読む
- 関係ない広告が表示されるとイライラする
- スクロールなどの操作を妨げられ、わずらわしい
上記の方々が、各約30%いらっしゃるようです。
広告になぜネガティブな感覚を持ったのか?については
- 興味がない内容の広告
- 別画面やポップアップで自動的に表示
- 画面の上や下に常に表示される
<出典元>:「MyVoice」のアンケートモニター
インターネット広告に関するアンケート調査(第3回) 2020年03月01日~03月05日
確かに広告が出現しても、全員がクリックされていないことがわかりました。しかし、少なくとも約30%の方々は「気になるもの・興味があるもの」に関しては、行動することがわかります。
逆説的にいうと、広告の施策を行わないということは、この30%のお客さまを逃す、もしくは除外したマーケットだけで商いを行うということを意味します。
なぜインターネット広告は嫌われているのか?
ただこのデータでは、70%の方々が広告に対して「ネガティブな感情を持った」とも回答しています。上記のデータで注目いただきたいのは、ネガティブな感情をいだいた原因です。
内訳としては、
- 興味がない
- 操作の邪魔
- めざわりだ
しかし言い換えると、『広告自体に問題があるのではなく、広告設定がうまくいっていない』ともいえます。さらに言えば、『広告設定がツボをついているのであれば購入につながる』という意味でもあります。
広告収入は検索エンジンの主な収入源
ちなみに、検索エンジンのGoogleやYahooの主な収入源はインターネット広告によるもので、多くの人たちが日常的に使っている、GmailやGoogleマップ・Googleカレンダーが無料で使えるのは、広告収入という収益源があるからです。
検索エンジンは、メール機能やMAPサービスその他を無料で提供して、利用者の行動や趣味・嗜好などの情報を収集しています。集まったデータを広告に活用できるようにすることで、広告主は効果的な広告展開ができるようになるため、さらに広告主が集まります。こうしてプラットフォームとしての価値が高まっていき、広告収入も増加していくというビジネスモデルです。
EC販促の基本は露出度アップ
ECサイトも店舗の1つであるからには「立地」は販促の重要な要素になります。
リアル店舗であれば、駅前などの人通りの多い道路沿いに出店することが繁盛店の条件となりますが、ECサイトの場合は何が「立地」の要素になるのでしょうか?
「立地」の1つが、検索エンジンの検索結果画面です。自社が取り扱う「商品」や「ブランド名などの固有名詞」で検索された際に、自社のECサイトが上位に表示されていることが、ECサイトにおける立地の好条件となります。
SEOはハードルが高いが広告はそうでもない
検索エンジンで任意のキーワードを上位表示させる対策を【Search Engine Optimization, 検索エンジン最適化】=「SEO」といいます。
SEOについては、上記でもご紹介しましたが、各ページのつくり込みやコンテンツ対策・ページ追加を恒久的に続けていく必要があるので、簡単なものではありません。SEOの難易度も年々高まっている中で、SEOの知識に乏しい状態では検索結果の上位表示は難しいという事実は知っておく必要があります。
それに対して広告は、お金を払えば必ず検索結果の上部やサイド(一部、ページ下部に出現することも…)部分に自社サイトを表示させることができます。
SEOについて、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
よく使われるインターネット広告は?
ではインターネット広告には、どのような種類があるのでしょうか?
インターネット広告の種類は非常に多く、その種類や形式はますます増えてきています。ここでは、代表的な3つのインターネット広告をご紹介したいと思います。
リスティング(検索連動)広告
インターネット広告といえばコレ!まさにネット広告の代名詞的な存在ともいえるのが、リスティング広告です。リスティング広告には、検索キーワードに連動するものとコンテンツの文意文脈に合わせて出現するコンテンツマッチという2つのタイプがあります。
広告費用は、掲載されただけでは発生しません。ユーザーが広告をクリックして初めて課金される仕組みです。これは他のインターネット広告でも原則同じです。
● メリット
リスティング広告の利点は、検索者が自発的に検索したキーワードに合わせて自社・自店の広告を出現させることが出来る点。ユーザーが調べたい・行動したいという要求にアプローチできるため、成約率も高いといえるでしょう。
即効性という面から見ても、入札金額と最低限の広告品質さえクリアしていれば、すぐにでも検索画面に出現させることが可能です。
● デメリット
インターネット広告は、設定次第でその効果に大きな開きが出る販促ツールです。中でも、検索キーワードと連動するリスティング広告は、運用者の手腕によってその差が際立ちます。
運用者の手腕によってその効果にバラつきがあるということは、運用費用もそれなりに必要だということ。もちろん自身で運用することも可能ですが、それなりのノウハウと労力が必要であることは知っておきましょう。また検索ボリュームが少ないキーワードに対して広告を掛ける場合は、連動して広告の表示回数も減ってしまいます。
まず始めはリスティング広告から始めてほしい
私はインターネット広告をスタートさせるにあたり、まずはリスティング広告の運用から始めることをおすすめしています。
リスティング広告を運用すれば、Google Analyticsを利用して流入キーワードやユーザーの離脱/回遊・成約率・目標の完了といった顧客情報がすぐに入手可能。この情報は、今後行うSEOにも大いに役に立ちます。
リスティング広告について、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
リターゲティング(リマーケティングも同じ意味)広告
一度あなたのサイトを訪れたユーザーを、サイト離脱後も追いかけていく広告。それが、リターゲティング広告です。一度サイトを訪れたユーザーを、追尾して効果的に訴求を掛けることのできる広告は、リスティング広告と並んでECでは外せない広告だといえるでしょう。
● メリット
GoogleAnalyticsなどのサイトの解析ツールでデータを見ればわかりますが、どのサイトであっても必ず離脱は起こります。ECサイトの訪問ユーザーが、単一のサイトの閲覧だけで行動を決めることは稀。多くの場合、複数のサイトを訪問し場合によっては数日掛けて購買するか否かを決定します。
このような行動を先読みするのが、リターゲティング広告のメリット。タイミングよく広告を表示することで成約率を上げることができます。リターゲティング広告が、ユーザーの再訪問を促してくれる役割も無視できません。再訪問者は、新規訪問ユーザーに比べて成約率が高い傾向にあります。なぜならリピーターは、欲しい商品をすでに知っている等、商品を購入するためのハードルが下がっていることが多いためです。
● デメリット
リターゲティング広告のデメリットは、追尾行動により煩わしさを与えること。あまりにしつこい追尾行動は、ユーザーに購入意欲よりも悪い印象を先に与えます。このようなことにならないためにも、広告の表示頻度を調整する「フリークエンシーキャップ」を適切な値に設定しておきましょう。
広告改善を含む売上アップの施策について、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、訴求ターゲットの行動や検索履歴から自社の顧客となる可能性が高いユーザーに表示する広告。ウェブサイトやアプリの中にある広告枠に表示され、テキスト/バナーで構成されています。
この広告の主な媒体は、Googleであれば「YouTube」や「Gmail」等のGoogleが提供するサービスの他、ライブドアブログや食べログなど、数多くの出稿媒体サイトがあります。Yahooであれば、「Yahoo!ニュース」や「Yahoo!知恵袋」などの自社が提供するサービスの他、クックパッドやallAboutなど数多くのサイトで広告が展開できます。
● メリット
ディスプレイ広告のメリットは、なんといってもリターケティング広告と同様にユーザーを追尾できること。テキストだけでなく、画像や動画も使って広告をつくることができるのも利点です。
● デメリット
この広告のデメリットは、視認率が40%~60%とそれほど高くないという点。残念ながら、広告の半分くらいは見られていない可能性があります。そのため、ひと月の運用規模が数百万円〜数千万円という規模で配信しない限り、認知拡大はそこまで広がらない可能性があります。
インターネット広告による成約率
インターネット広告の導入や運用に懐疑的な方々が、良く口にされるものに「広告での成約率に対する疑問」があります。つまり、広告で成約するのか?という疑問です。入札金額が競合よりも上回れば、必ず広告は最上位に掲載されます。ただし広告が上位に掲載されたからといって、売上が確約されるわけではありません。
広告の成約率の表し方
インターネット広告では、成約率を数値化して表します。
<参照>https://anagrams.jp/blog/what-is-cvr/
例えば、サイトに対するアクセス(流入)数が「100」だとします。この時の成約(コンバージョン)数が「1件」だとすると、コンバージョン(CV)率は1÷100=1.0%ということになります。
広告におけるコンバージョン率の平均・目安と考え方
ネット広告では、出現率や検索語句・広告文の他、広告とリンクしているページの内容など、様々な要素が影響しあってコンバージョンの正否が決まります。そのため、すべての品目やサービスに対する広告のコンバージョン率をご紹介することはできません。ただそうはいっても、業界における広告の成約率は気になるところ。以下に、業界別の広告成約率を紹介しておきます。
参考:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry(データを元にアナグラムで加工)
このデータをご覧いただければお分かりだと思いますが、最も高い業種のCV率は9%超であるものの、最も低いものだと2%を割り込んでいます。その差、なんと5倍。Eコマース(EC)では「購入」がコンバージョンとなり、上記のデータでは2.81%となっています。ただECと一言でいっても、取り扱う商品も多様です。
個人的な見解ですが、ECではCV率1%が合格点だと考えています。むしろ、ECのネット広告運用で最初からCV率1%をクリアするのは、至難の業なのではないでしょうか…。
ディスプレイ広告のCVはリスティング(検索)広告よりも低い
ご紹介したデータでは、リスティング広告の他ディスプレイ広告に関するCV率も記述されています。各広告の特徴でもお話したように、ディスプレイ広告はリスティング広告よりもCV率が低くなっています。
ただこれは、当然の結果だといえます。なぜなら、ユーザーが検索した際に表示されるリスティング広告と違い、閲覧ページの中に表示されるディスプレイ広告は、ユーザーがその情報を求めているとは限らない状況で受動的に表示されるので、スルーされる可能性が高くなるからです。
ディスプレイ広告は、クリック単価がリスティング広告よりも安価です。認知・拡散というこの広告の特性を活かし、タイミングよく出現させることができれば、リスティング広告と同程度の費用でCVを獲得することも出来るでしょう。
広告のCV率を上げる方法
ECサイトのオーナーや運営担当者であれば、広告のCV率に高い関心を寄せられているはず。では広告の効果をより高めるCV率は、どのようにすれば向上するのでしょうか?代表的なネット広告である、リスティング広告を例に説明してみたいと思います。
因数分解思考でボトルネックを改善していく
CV率(リスティング広告の場合)は、CV数÷クリック数で割り出すことができます。つまり、コンバージョン数かクリック数を変えればいいのです。
- 入り口を狭めるには ⇔ CVの獲得見込みがより高いクリック(検索ワード)に絞る
- 出口を広げるには ⇔ 訪れたユーザーがよりCVしやすいようにサイト改善を行う
<参考>https://anagrams.jp/blog/what-is-cvr/
Googleショッピング広告もECにおいては有効
みなさんはGoogle検索した際、検索結果画面で任意のワードと関係のある画像つきの広告を目にしたことはありませんか?これは「Googleショッピング広告」と呼ばれるもので、特にECなどの物販では有益な広告です。
Googleショッピング広告とは?
Googleショッピング広告はGoogleが展開する広告サービスの1つで、広告を利用するとGoogleの検索結果だけでなく「Googleショッピング」にも自社の商品を掲載することが出来るようになります。
Googleショッピング広告を開始するには、Google Merchant Centerに商品情報を登録し、Google AdWordsで広告の管理を開始します。Googleショッピング広告については下記の記事で詳しく解説しています。
Googleショッピング広告の特徴
Googleショッピング広告は、リスティング広告と同様にクリックされると課金される仕組みです。課金方法は同じですが、リスティング広告と違い、キーワードに準じた広告文の作成は必要ありません。商品データフィードの内容をもとに広告が掲載されます。
検索結果画面では、ユーザーが検索したキーワードを軸に、「商品名」「商品説明」「商品価格」「商品の販売元」が写真付きで出現します。気になる掲載位置は、ページ上部もしくはページの右側サイド、Google検索結果のショッピングタブ内となります。
■Google検索結果ページの掲載例
■Googleショッピング検索結果ページ例
Googleショッピング広告について、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
販促行動では目標設定が大事になる
どのようなプロジェクトでも、目標を設定することは大事なこと。しかし、「ECで月間200万円の売り上げを立てる」というような抽象的な目標ではいけません。目標がより具体的でなければ、達成するのは難しいといえるでしょう。
「SMART」で具体的な目標を設定
目標の立て方には様々なものがありますが、例えばSMARTなどはECの目標設定に役立つかもしれません。「SMART」は経済学者のピータードラッカーが提唱したマネジメント手法で、下記要素の頭文字を取って構成された法則です。
- Specific 具体化し (どうやって?・いつまでに?・誰が?・いくらの資金で)
- Measureable 数値で可視化を
- Achievable 実現可能なチャレンジで
- Result Oriented 最終ゴールへの道筋を
- Time setteing いつまでに達成する
例えば…
-
- Googleの検索広告で、来月から自身が担当者となって予算20万円を運用。
- これにより、現在100万円程度の月商を初月110万円
- 年末までに200万円までに増やす。
- そして3年以内に年間の売上で1億円以上を達成する。
成功するネット広告と失敗するネット広告
ネット広告を上手く活用するには、どのようにすれば良いのでしょうか?
以下にネット広告で成功する方法と、その逆を簡単にまとめてみました。
成功するネット広告とは?
・キーワード選定がうまい ⇒ 成約に結びつくキーワードを上手く選定している
・狙ったキーワード単価が安い ⇒ つまり競合が少ない
・広告設定がうまくいっている ⇒ 閲覧者の購買意欲に上手くアプローチできる
・適切なメディアミックス ⇒ 複数の広告媒体を上手く活用している
・クロスメディア戦略を立てる ⇒ ユーザー動向を把握して上手く広告戦略を立てる
・適切な広告費用で運営する ⇒ 限られた予算を適切に配分する
失敗するネット広告とは?
・キーワード選定がうまく行かない ⇒ 単一キーワードやビッグキーワードだけを狙う
・キーワード単価が高い広告の活用 ⇒ 競合が非常に多い広告媒体を使っている
・設定の見直しをしない ⇒ 代理店に丸投げしたり、広告設定を見直したことがない
・1つの広告媒体だけを使っている ⇒ SNSや他媒体を活用することがない
・広告戦略を立てていない ⇒ 自社/自店でできないなら、実績豊富な代理店を使う
・広告費用をうまく使えていない ⇒ 出し渋りや採算の取れない運用を行っている
自社/自店で対応できないのなら広告代理店に相談するのもアリ
昨今のインターネット広告は、非常に複雑になっていて、その傾向は益々強まることでしょう。すべての人がという訳ではありませんが、インターネット広告を自前で設定・運用するのはハードルが高いかもしれません。
ただ何でもかんでも、プロ任せではいけません。上記のネット『広告の成功・失敗』を参考に代理店がきちんと仕事をしているかチェックしましょう。
ご紹介している木材通販サイトの広告運用成績は
この奮闘記でご紹介している木材通販サイトで行ったリスティング広告を例に挙げます。
1人あたりの購買価格が約15,000円。Google検索広告でのクリック単価が、広告開始当時は14円程度で推移していましたので、クリック(CTR)率を5%程度。成約(CV)率は0.5%と想定。運用費を5万円・広告費15万円で運用を開始して初月の売り上げ目標を83万円と設定していました。1ヶ月運用してみた結果は、
- CTR:5.11%
- CV率:1.55%
- 売上:約240万円
結果として、約3倍の成果を得たことになります。飛びぬけて良い数字ではないかもしれませんが、競合が少なく、クリック単価が安かったこと。ある程度効果的な広告設定ができたことで、それなりに良い数字を達成することができました。この結果に、当初は広告効果に疑いの目を向けていたクライアントも納得。現在は費用を増やし、他の広告媒体も使って600~700万円ほどの売り上げを広告だけで達成しています。
まとめ
広告施策のケーススタディを見て、「ウチとは少し業態が違うから」「予算規模が違うから参考にならないよ!」という方々も多いかもしれません。私もお客さまから、よくそのようなご意見をいただきます。
アパレルECのように、リスティング広告の競合が多いからといって広告施策をあきらめるのはまだ早いです。取り扱う商品と親和性のあるSNSなどを活用して広告を打てば、少ない予算でも驚くほど効果を得られることがあります。
ECにおいて広告は、販促を行うのになくてはならない必須ツール。このコンテンツをご覧になったことを機会に、広告に対する偏見をなくしていただければ幸いです。そして正しい広告運用の基礎を身に着けるきっかけにしていただければと思います。
広告と掛け合わせて売上アップをはかるためのキャンペーンについて、
こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
売上アップのための情報はこちらからまとめてご覧いただけます。
次回のおはなし
ヤマト運輸さん・佐川急便さん・日本郵便さんという大手3社をはじめ、名だたる運送屋さんが総じて送料を値上げ。これにより、我々は大打撃を受けることになります。
そもそも我々のサイトは、長尺モノの木材をお客様のお宅に運んでもらわなくてはならないショップ。運送費の値上げを自社ですべて賄いきるのは不可能です。今まで紆余曲折ありつつも、順調に進んできたショップ経営。
しかしこの送料の値上げで、大打撃で受けることになりました…。
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