PR×広告の成功事例! 人気コスメ「アンブリオリス」がEC参入から3カ月で CVR 7% を達成できた理由

1950年にフランス・パリで誕生したスキンケアブランド「アンブリオリス」
欧米やアジアなど世界各国で愛用されているロングセラー商品で、日本でもバラエティストアを中心に約700店舗で販売されています。

アンブリオリス社は約20年前に日本市場へ参入し、長らく実店舗のみで商品を展開してきましたが、消費者との新たな接点を作るため、2018年11月に公式オンラインショップを立ち上げてEC事業に参入しました。

ECの出足は好調で、初月から売上高の計画を達成。新規顧客を急速に増やしているほか、2019年1月のコンバージョン率が7%を超えるなど、目を見張る成果を上げています。

こうした成功の背景には、「アンブリオリス」の商品力とブランドの力があったことは間違いありません。
その上で、限られた予算の中で戦略的にPRを行い、カスタマージャーニーを踏まえた集客施策を実行したことが、ECのスタートダッシュにつながりました。

そして、ECサイトの立ち上げからPR、プロモーションなどを一貫してサポートしているのが、EC支援事業を手掛けている株式会社ていか
事業戦略の策定から携わり、施策の実行まで二人三脚でEC事業を支えているそうです。

アンブリオリス社が取り組んだPRやプロモーションの施策とは、どのようなものなのでしょうか。また、これからEC事業をどのように展開していくのでしょうか。

アンブリオリス・ジャパン株式会社でマーケティングを担当しているシャルロット ファルジュットンさんと、株式会社ていかの小川莉菜さんに、「アンブリオリス」のEC事業の現状や、今後の展望についてお話をうかがいました。
(聞き手: E-Commerce Magazine編集部)

「アンブリオリス」がECに参入した理由

― 本日は、アンブリオリスさんのEC事業について、詳しくお話をうかがいたいと思います。 特に、EC事業のPRやプロモーションの取り組みを深掘りさせてください。

― まずは「アンブリオリス」とはどのようなブランドなのか、あらためて教えていただけますか?

アンブリオリス・ジャパン株式会社 シャルロット ファルジュットンさん(以下、シャルロット)
「アンブリオリス」は、1950年にフランス・パリの皮膚科医が作った、敏感肌や乾燥肌の方にも安心してお使いいただけるスキンケアブランドです。

商品ラインナップは、保湿クリームやクレンジングローション、BBクリームなど。
メインアイテムの「アンブリオリス モイスチャークリーム」は、ブランドが誕生してから約70年間、売れ続けているロングセラー商品です。

日本で本格的に販売を始めたのは2000年頃のこと。
「プラザ」や「ロフト」といったバラエティストアを中心に、現在は約700店舗で取り扱いがあります。日本では17品目を展開しております。

アンブリオリス・ジャパン株式会社 マーケティングオペレーションマネージャー シャルロット ファルジュットンさん

― 2018年11月に公式オンラインショップを立ち上げて、EC事業に参入しましたね。なぜ、このタイミングだったのでしょうか?

シャルロット:  
オンラインで商品の情報を調べたり、SNSでクチコミを探したりするお客さまが増えている中で、公式オンラインショップを通じてお客さまと接点を持つことがブランドにとって必要だと考えたからです。
特に若い世代のお客さまを獲得するには、ECは重要なチャネルになると思います。

また、商品を取り扱っている実店舗がない地域のお客さまにとって、オンラインショップで商品を買えれば便利でしょう。
そして、オンラインショップで新規のお客さまを獲得できれば、店頭での売り上げにも良い影響を及ぼすはずです。

このように、ブランド全体の底上げを図るために、公式オンラインショップを立ち上げました。
現在は、独自ドメインのECサイトのみを運営しており、ECモールには出店していません。

アンブリオリス公式オンラインショップ

― 2018年11月に公式オンラインショップを開設するまで、日本ではECに取り組んでいなかったのでしょうか?

シャルロット:  
じつは10年ほど前、短期間だけネット通販を行ったことがあったのですが、そのときはEC市場規模が小さかったですし、実質的に今回を新規事業と位置付けています。

カスタマージャーニーを踏まえてPRとプロモーションを設計

ー EC事業の戦略策定やサイト構築、PR、広告などは、弊社がご紹介した『 株式会社ていか 』さんと一緒に取り組んでいらっしゃいますね。

シャルロット: はい。2018年4月に契約を結び、戦略立案からECサイトの立ち上げ、PR、広告などをサポートしていただいています。

―EC事業を立ち上げる際に、具体的にどのようなことに取り組んだのか、時系列で教えていただけますか?

株式会社ていか 小川莉菜さん(以下、小川): まず行なったのは、EC事業の工程表を作ること。2018年8月から2019年2月までに、ECで、どの商品をどのような方法でプロモーションするかを一緒に考えて提案しました。

シャルロット: そして、そのスケジュールに沿って、PRの内容を決めたり、広告媒体の選定や予算の振り分けを行ったりしました。

ECサイトの構築に着手したのは、2018年8月のこと。ECサイトのプラットフォームとして「 futureshop commerce creator (コマース クリエイター)」を採用し、11月のオープンまでにサイトを作り上げました。

サイト構築と並行して、ファッション誌とのタイアップ企画の打ち合わせなども進めました。

 
株式会社ていか PR・プランニング 小川莉菜さん

―EC事業のPRやプロモーションに取り組む上で、どのような点を重視したのでしょうか。

シャルロット: 今回は、「アンブリオリス」の主な客層よりも少し若い方にリーチすることを重視しました。

小川: 「アンブリオリス」の商品をなんとなく知っていても、実際に使ったことがない潜在顧客が多いという仮説があったためです。

シャルロット: ターゲット層にリーチするために、WEB媒体でタイアップ記事を企画しました。商品の良さを紹介していただきながら、ECサイトのオープンを告知する内容です。

また、新規のお客さまがECサイトで商品を買いやすいように、ECサイトのオープンに合わせてトライアルサイズの商品を発売しました。
トライアル商品は、日本では初めての試みでした。

ECサイトのオープンに合わせてトライアル商品を発売した

ーアンブリオリスさんのPR戦略で、特徴的なことはありますか?

小川: ネットのクチコミを活用し、PRとプロモーションのシナリオを提案したことです。
アンブリオリスさんの強みの1つは、大手クチコミサイトや、InstagramなどのSNSに商品のクチコミがたくさん投稿されていること。

メーキャップアーティストや美容系のインフルエンサー、ユーチューバーなどが、自発的にクチコミを投稿してくださっているんですよ。

これは、数年前からシャルロットさんがPRに取り組んできた成果です。
新商品が発売されるたびに、メーキャップアーティストやインフルエンサーに商品を送るなど、地道な活動を積み重ねてこられました。また、SNSの公式アカウントでも情報発信を続けていらっしゃいます。

シャルロット: ネット上にすでに存在する多くのクチコミは、消費者がブランドについて興味を持つきっかけになります。今回はさらに、ファッション誌に商品の情報を載せ、ブランドの認知度向上を図りました。
そして、EC Boosterを使用してGoogleショッピング広告を配信し、商品についてネットで検索したユーザーをECサイトに誘導したんです。

ECサイトでは送料無料のお試しセットを販売したり、本製品の購入金額5400円以上で送料を無料にしたりすることで、新規のお客さまが商品を買いやすくしました。

さらに、ECサイトにてお買い上げいただいた方に期間限定でポーチ付きのサンプルセットもプレゼントしました。
1000円以下で可愛いポーチまで付いてくるお得感を演出するなど、お客さまがInstagramに写真を投稿したくなるような商品を企画しました。

このように、ブランドの認知から商品への理解、ECサイトでの購入、クチコミの投稿まで、カスタマージャーニーを想定してシナリオを設計しました。

アンブリオリス公式 Instagram

売り上げは初月から計画達成、3カ月目には計画比3倍に

― ECサイトの新規獲得や売り上げが好調だそうですね。

シャルロット: ECの月商は、初月から計画を達成することができました。
2019年1月の月商は計画比3倍で、コンバージョン率は約7%と好調でした。

― コンバージョン率が7%というのは、驚くべき数字ですね。リピーターが多いということですか?

シャルロット: いいえ、2019年1月は新規のお客さまが大半でした。

小川: 新規のお客さまのコンバージョン率が、これほど高いことに私も驚いています。

シャルロット: 新規顧客のコンバージョン率が高い理由の1つは、指名買いするお客さまが多いこと。実際、オーガニック検索であれリスティング広告であれ、指名検索での流入はとても多いです。

小川: その背景には、アンブリオリスさんが積み重ねてきたブランディングの効果があることは間違いありません。
その上で、カスタマージャーニーを踏まえて戦略的にPRやプロモーションを実施したことで、ブランドに興味を持った消費者をECサイトに誘導できているのだと思います。

シャルロット: また、ECサイトの決済手段として「Amazon Pay」を導入したことも、コンバージョン率の向上に役立っていると思います。

「Amazon Pay」を使うと、お客さまは購入時にクレジットカード番号などを入力する必要がないため、カゴ落ちしにくい。現在、注文全体に占める「Amazon Pay」の割合は40~50%で推移しており、このことがコンバージョン率の向上に寄与していると思います。

自社EC成功の理由は「広告・ECサイト・PR」の世界観統一と連動性

― EC業界では、リスティング広告やGoogleショッピング広告のようなダイレクトレスポンス広告が広く活用されている一方で、費用対効果が見えにくいPRに消極的なEC事業者も少なくありません。

― 小川さんの目から見て、アンブリオリスさんのPRに対する考え方は、どのように映りましたか?

小川: シャルロットさんは、実店舗のマーケティングやブランディングに取り組んでいらっしゃることもあり、PR担当でもあるので、とても仕事がしやすかったです。

PRは長期的な視点で効果を考えなくてはいけませんし、効果が明確に数字で表れないことも少なくありません。シャルロットさんは、その点も理解してくださっていたので、長期的な戦略を立てることができました。
そのことも、EC事業の立ち上げが上手くいった要因の1つだと思います。

― シャルロットさんから見て、ていかさんとは、どのような存在ですか?

シャルロット: 私はオンラインショップを運営したことはなかったので、小川さんがいてくださってすごく助かりました。
外部からサポートしていただくことで、自分たちだけでは取り組めなかったことにも挑戦できましたから。

例えば、ECの予算の増額をフランス本社に掛け合うために、EC事業の損益シミュレーションを作成していただきました。その結果、ECの広告予算を確保することができました。

また、小川さんが日本の消費者が好むECサイトの特徴なども教えてくださったので、より良いECサイトが出来たと思います。

それから、ていかさんは、PRだけでなく、EC事業の戦略立案やサイト構築、倉庫の選定、広告代理店とのやりとりなど、総合的に対応してくださいます。
制作や広告、コンサルティングなどを、それぞれ別の会社に依頼すると、打ち合わせを行うのも大変ですから、すべてお任せできて助かっています。

小川: 成果を出していくためには、広告とECサイトのクリエイティブの世界観を統一したり、制作と広告、PRを上手く連動させたりする必要があります。

しかし「広告・ECサイト・PR」をそれぞれ別の会社に依頼しているケースも多く、打合せの回数が増えたり、世界観が統一できなかったりで、結果的に上手く連動できないケースも少なくないようです。

シャルロットさんは、弊社のことを信頼してくださって、事業の細かい数字も開示していただけたので、がっちりタッグを組んで戦略を練ることができました。

futureshop 「 commerce creator 」を選んで良かった点は?

―ちなみに、futureshop 「commerce creator」を選んでいただいた理由をお聞かせいただけますか?

シャルロット: 機能が充実していることと、ECサイトのデザインの自由度が高いことが理由です。

特に、ブランドの世界観を表現するためには、デザインの自由度は重要です

―実際にサイトを構築してみて、どのような感想をお持ちですか?

小川: ECサイトを構築する上で、commerce creatorの「パーツ機能」は、すごく役に立ちました。

じつはローンチの直前で、すべての商品ページの記載内容を修正する必要が発生したのですが、「パーツ機能」があったため、1つのパーツ内の記述を修正するだけで、商品ページの記載内容を一括で差し替えることができました。
みんなで「commerce creatorで作ってよかったね」と話していたんですよ。

今後はリピーター獲得へ、さまざまな施策を計画

― ECサイトを立ち上げてから約6カ月が経ちました。今後、どのようなことに取り組む計画でしょうか。

シャルロット: 今後はリピーターを増やす施策に力を注ぎたいです。
新規のお客さまを順調に獲得できているので、そのお客さまをリピーターに引き上げるために、ステップメールやLINE@を使うことも検討中です。

― LINE@は10歳代や20歳代前半の消費者にリーチする上で、すごく効果的だと思います。

― 「futureshop」の利用企業さまの中にも、LINE@でリピーターを増やしている事例はたくさんありますよ。

小川: 消費者の価値観が多様化し、情報収集のチャネルも増えている現代は、何がきっかけで商品を買ってくださるか、試してみないと分からないことも多いですよね。

LINE@など、新しい施策も色々試してみて、成功する方法を探すことが大切だと思います。

― リピーターを増やす目的なら、「futureshop」の「クレジットカード番号保持機能」を使っていただくのもお薦めです。

― この機能をお使いいただくと、会員情報としてカード番号を登録することができますので、買い物のたびにクレジットカード番号を入力する必要がなくなり、カゴ落ちを防ぐことができます。

シャルロット: そういった機能も検討していきたいですね。

―今後、PRやプロモーションをどのように展開していきますか?

シャルロット: 冬に大人気のモイスチャークリームだけではなく、春夏にも使いやすい軽いテクスチャーの商品もありますから、春以降はそういったアイテムの認知度も高めていきたいです。

EC事業が拡大したことで、3月にECのカスタマーサポートの担当者が入社しました。
社員も増えましたから、今後さらに事業を成長させていくために、次の秋冬シーズンに向けて、PRやプロモーションの戦略をしっかり準備していきたいです。

ー 新しいスタッフの方が入られたことで、今後のEC事業がますます楽しみですね。
弊社も「 commerce creator 」を通じて、アンブリオリス様の事業をしっかりサポートしていきます。

本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

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