【在庫の力を引き出す】利益を最大化するためのデータ活用術
- 2023.10.132024.02.27
会社の時間やお金を投じて作った商品は、利益を生み出す一方、売れなければ不良在庫となり、利益を損ねてしまいます。在庫の力を最大化する、すなわち利益を最大化するためには、「売れ筋」や「死に筋」といった商品ごとの販売状況の理解、そして適切な打ち手の積み重ねが重要です。
そのために欠かせないのが「データ」ですが…
「データ活用」ほど、言うは易く行うは難しなものはありません。
- そもそもどんなデータを作ればいいかわからない
- データをどう読み解けばいいかわからない
- データを扱う作業は大変で、一部の社員しかできない
そんな悩みをお持ちの方に向けて、今すぐできる「在庫を利益に変えるためのデータ活用術」についてまとめました。
※本稿は、アパレル向けMD支援サービス「radial」を運営している株式会社procesからの寄稿です。
見出しや画像などはE-Commerce Magazine編集部が構成しています。
データは未来予測が大事
ECやPOSの管理画面を開くと、「このSKUが〇〇円売れた」「〇〇枚在庫が残っている」という現状把握ができます。しかし現状把握だけでは、「在庫を利益に変えるための商品理解」としては不十分。
「結局、この後どうなるの?」という未来予測が必要不可欠です。
特にシーズン商品は未来予測によって、現在庫への評価が変わってきます。
- 「このままいくと欠品しそうだ」→すなわち需要>供給
- 「このままいくと在庫が余りそうだ」→すなわち供給>需要
このような未来予測によって、「意図しない欠品」や「滞留在庫」の可能性を早めに察知することができ、防止策を打つことができます。
その商品は売れ筋か?死に筋か?
よく耳にする「売れ筋」や「死に筋」という言葉、皆さんの会社ではどのように定義しているでしょうか?売上ランキングの上位が売れ筋で、下位が死に筋?そのようなシンプルなものでいいでしょうか?
「商品在庫の未来予測」の重要性を述べたばかりですが、売れ筋や死に筋の定義にも「在庫」の概念を取り入れてみてはいかがでしょうか?つまり…
- 売れ筋とは:このままの売上ペースだと、予定より在庫が早くなくなる商品→意図しない欠品に繋がりそう…
- 死に筋とは:このままの売上ペースだと、シーズン後も在庫が余ってしまいそうな商品→滞留在庫になりそう…
- 消化週数:在庫が完売するまでの予測週数
- 販売可能週:今日から、商品ごとの販売終了予定日までの週数
この2つの指標を使うことで「売れ筋」や「死に筋」商品を以下のように定義できます。
- 売れ筋:消化週数 < 販売可能週数
- 死に筋:消化週数 > 販売可能週数
「売れ筋」や「死に筋」という言葉を、ただの「売上ランキングの上位と下位」と捉えてしまわずに、「在庫」や「未来予測」、「販売計画」などを取り入れた「意味のある指標」として定義し、活用してみてください。
データを打ち手に繋げる
「売れ筋」「死に筋」を発見したら、次は利益を作るための打ち手を考えましょう。
代表的な打ち手はこちらです。
少し引いてデータを眺めてみる
データ活用においては、言葉を数式で定義することや、定量的 (ときに機械的!?) な分析作業が必要です。ただ、それだけだと、商品の生々しい実力やポテンシャルを見誤ってしまうことがあります。そこで、これまで解説してきた「売れ筋」や「死に筋」の分析に深みを持たせる考え方として、商品ライフサイクルデータをご紹介します。
より分析チックな表現をするならば「ある商品の販売開始日から現在までの売上と消化率の推移」であり、推移を追うことから、週や月を横軸にした折れ線グラフや棒グラフでの表現が適しています。
商品ライフサイクルデータを元に、どの時期にどれだけのスピードで売れて、どの時期に需要がなくなって販売力が落ちるかを把握できれば、現状理解や未来予測にリアリティが生まれます。
例えば、9月時点で「死に筋」と判定された商品。過去に販売した類似商品のライフサイクルデータを見てみると、10月以降から販売数が伸びていることがわかりました。特に、気温や季節的なイベントによる売上への影響が大きいアパレルという分野では、ライフサイクルデータを確認すること、そして少し感覚的に解釈することが重要です。
「分析の結果こうでした」という平面的な商品理解に陥らないために、是非ライフサイクルデータも活用してください。
データプラットフォーム「radial」の活用
ここまで在庫を利益に変えるためのデータ活用術を紹介してきました。
今回ご紹介した方法をオペレーションに組み込み、愚直に回していけば、利益という成果は確実に生まれます。ただ、実際は、データを集める、加工する、解釈する、アクションに繋げるという作業は、工数面でも、スキル面でも、組織への浸透面でも大変です。
そこで、データプラットフォーム「radial」があれば、「在庫を利益に変えるためのデータ活用術」をそのまま導入できます。
- 別々のシステムからデータを自動収集・分析し、見るべき指標を直感的に可視化
- radial独自のアルゴリズムで売れ筋・死に筋商品を特定し、アラート
- 打ち手と結果を振り返られる、商品消化のPDCA管理機能
利益を最大化するために欠かせない「データ活用」を、radialなら驚くほど簡単に実現できます。あなたも一歩を踏み出してみませんか?
ECサイト構築プラットフォームfutureshopは、radialと連携済み。futureshopまたはfutureshop omni-channelで構築されたECサイトは、売上データや顧客の声を自動で収集・分析し、効果的なアクションをレコメンド可能です。