ECサイトを成功させるには戦略が大切!具体的な戦略や実行の流れも紹介

「ECサイトの売上を上げるための戦略を知りたい」「ECサイトの戦略を立てる上で大切なことはある?」

上記のように、ECサイトを成功させるための戦略を知りたいと考えている方もいるでしょう。本記事では、ECサイトを成功させるための戦略を紹介します。

新規立ち上げで売上を伸ばすための施策と、ECサイトをより成長させるための施策の2パターンを解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

ECサイトを成功させるには戦略が重要

ECサイトの売上を上げ、成功させるには、具体的な戦略が重要です。戦略とは、ECサイトの売上アップや認知拡大などを図る施策や手段を指します。例えば、期間限定セールを行ったり、周年プロモーションを行ったりするのも戦略の一種です。

EC事業に関する戦略を持たずに事業を進めると、目標達成までに時間がかかるだけでなく、人員や予算などのリソースを効果的に活用できなくなるため、注意が必要です。

新規でECサイトの立ち上げを検討している方は、どのように売上向上や認知拡大を図るかなどの戦略を細かく立てましょう。すでにECサイトを運営しているものの、明確な戦略がない場合は、目標設定や現状分析を行い、戦略を立てることが大切です。

ECサイトの戦略で重要なのはPDCAを回すこと

ECサイトの戦略は、ただ戦略を立てるだけでなく、「PDCA(Plan・Do・Check・Act)」を回すことが非常に大切です。施策の実行後、結果を評価し、評価をもとに改善するというサイクルを継続することで、成功に近づきます。

ECサイトの戦略立案〜改善の流れは、以下の通りです。

  1. 目標設定
  2. 現状分析
  3. 戦略の立案
  4. 戦略の実行
  5. 評価・改善

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.目標設定

戦略を立てる際は、まず明確な目標を設定することが重要です。目標を定めることで、戦略の方向性や取り組むべき課題が具体的になり、適切な施策を実行しやすくなります。

目標設定の際には「KPI(Key Performance Indicators)」を設定し、戦略の進捗や成果を客観的に評価できるようにしましょう。KPIとは、目標達成までの過程を評価するための指標を指します。ECサイトでは、訪問者数やコンバージョン率、リピート数などが挙げられます。

またSMART原則などのフレームワークを活用するのもおすすめです。SMARTとは「Specific(具体的)・Measurable(測定可能)・Achievable(達成可能)・Relevant(関連性)・Time-bound(期限設定)」の頭文字を取ったものです。このフレームワークに沿って目標を立てることで、実行可能で成果につながりやすい効果的な目標設定がしやすくなります。

2.現状分析

戦略を立案する前に、自社の現状を正確に把握することも大切です。自社の現状を把握するには、売上データや顧客行動、トラフィックデータなどを活用しましょう。

すでにECサイトを運営している場合は、売上やアクセス解析などの定量的なデータだけでなく、顧客からの意見や口コミ、レビューといった定性的な情報も活用しながら、現状分析を行うのがおすすめです。

また、競合他社の戦略や市場のトレンドを分析し、自社の立ち位置を把握することも重要です。競合他社と比較することで、自社の強みや他社と差別化が可能なポイントが把握できます。

競合サイトを実際に見て、価格帯・販売戦略・商品構成・プロモーション内容をチェックしたり、SNSでの発信内容やユーザーとのやり取りを観察したりするのも有効です。さらに、Googleトレンドやキーワード調査ツール(キーワードプランナーなど)を活用すれば、市場の関心やニーズの動向も把握しやすくなります。

3.戦略の立案

目標と現状分析をもとに、戦略の方向性を決定します。戦略の方向性を決める際は、何を目的に戦略を設置するのかを明確にしましょう。戦略の目的は、以下のようなものが挙げられます。

  • 売上を短期的に伸ばしたい(施策例:季節商戦に向けたキャンペーン施策)
  • 新規顧客を増やしたい(施策例:SNS広告やSEO対策)
  • リピーターを育てたい(施策例:ステップメールやポイント施策)
  • ブランドのファンを増やしたい(施策例:ストーリー性のあるコンテンツ発信)

目的を明確にした後に、SNS活用やオムニチャネル化、広告運用など、具体的な施策を模索します。ただし、戦略を立てる際は、リソースや予算を考慮するのも大切です。具体的な戦略が決まったとしても、リソースや予算で実現不可能になってしまっては意味がありません。

社内で賄えない部分や専門知識やスキルが必要な場合は、外部への委託も検討し、効果的に戦略を立案しましょう。

4.戦略の実行

戦略を実行する際は、スケジュールやタイムラインを明確に設定し、計画的に進めましょう。ECサイト運営に携わるメンバーだけでなく、部署の垣根を超えて社内で情報を共有し、戦略への共通認識を持つことも大切です。

また、計画通りに進まない場合に備え、柔軟な対応ができるよう、スケジュールやリソースに柔軟性を持たせておくと安心です。

5.評価・改善

戦略の実行後は、設定したKPIに基づいて成果を評価し、改善を行います。具体的な数値を確認し、戦略の成功度合いをチェックしましょう。

評価結果をもとに、改善点を洗い出し、迅速に次の施策を進めることが重要です。実行から改善までのサイクルを継続することで、目標を達成しやすくなります。

ここまでECサイトの戦略立案〜改善の流れをご説明しました。

実際にみかんの6次産業「早和果樹園」さまは、自社ECサイトリニューアルにあたり、過去5年の受注データを紐解き、新規顧客と既存顧客のそれぞれの客数、注文回数、平均単価、平均回数、LTVなどを分析され、数値目標のイメージを固めたことで、自社ECの売上1.4倍を達成しています。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

自社ECの売上1.4倍!みかんの6次産業「早和果樹園」がサイトリニューアルに成功した理由

2021-12-01

ECサイトの売上を伸ばすために重要な施策

ECサイトの売上を伸ばすには、以下のような施策を行いましょう。

  • 広告施策
  • SEO対策
  • SNS施策
  • CVR改善施策
  • リピーター獲得施策
  • 顧客単価向上施策

それぞれの施策内容を詳しく解説していきます。

広告施策

ECサイトの集客を増やすために、適切な広告運用が欠かせません。代表的な広告施策は、以下が挙げられます。

  • リスティング広告
  • ショッピング広告
  • SNS広告

なかでも、リスティング広告やショッピング広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索エンジンの検索結果に表示される広告です。アルゴリズムにより、KW(キーワード)に対して関心のあるユーザーに表示されるため、新規顧客を取り込みやすい傾向にあります。

無料枠もあるため、コストを抑えて広告を出したい運営者にもおすすめです。ただし、無料枠は表示に制限がかかる可能性がある点に注意が必要です。

futureshopでは、ご利用店舗さま向けに無料のオンラインコンサルティングを実施しています。広告設定の確認や分析方法まで、経験豊富なECコンサルタントがオンラインでアドバイスいたします。

SEO対策

検索結果の上位にサイトを表示させる「SEO(Search Engine Optimization)」対策もおすすめな施策の1つです。検索結果の上位に表示されることで、オーガニック(自然検索)からの流入を増やせます。

SEO対策を成功させるには、顧客が検索しそうなKWを選定し、顧客が求めている有益なコンテンツを作成する必要があります。他にも、サイトの構造最適化や内部リンクの整備もSEO効果を高めるポイントです。

自社で有益なコンテンツを作成したり、SEOに基づいたサイト設計にしたりするのが難しい場合は、外部に委託するのがおすすめです。

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SNS施策

近年では、SNSを活用した施策も欠かせません。SNSを活用することで、ECサイトの認知度を高め、集客効果を期待できます。顧客層に合わせ、LINEやInstagram、X(旧Twitter)などで情報発信を行いましょう。SEO対策のために作成したコンテンツを、SNSに共有するのもおすすめです。

検索エンジンではなく、SNSで気になる商品やサービスをリサーチするユーザーも増えているため、新規顧客を獲得するためにも、SNSでの施策を行いましょう。

CVR改善施策

コンバージョン率(CVR)の向上は、売上増加に直結します。ユーザーの購買意欲を高めるために、サイト設計を見直したり、購入までの導線をわかりやすくしたりなどの対策をしましょう。

キャッシュレス化に伴い、決済方法を充実させたり、カゴ落ちを防ぐため、リマインド機能を導入したりするのもおすすめです。CVR改善施策を考える際は、カゴ落ちが多いのか、リピーターが少ないのかなど、過去のデータを分析するのが大切です。

リピーター獲得施策

新規顧客だけでなく、既存顧客のリピート購入を促すのも売上アップには欠かせません。顧客との関係性を深める「CRM(Customer Relationship Management)」の考え方に基づき、顧客データを管理・分析することで、効果的なアプローチが可能になります。

例えば、過去の購入履歴をもとにしたステップメールや、パーソナライズされたメルマガ配信などが代表的です。ECカートと連携可能なCRMツールやマーケティングオートメーションツールの活用が効果的です。自社のカートと連携できるサービスにはどのようなものがあるか、一度調べてみるとよいでしょう。

顧客単価向上施策

顧客単価を向上させるためには、アップセルやクロスセルの施策を取り入れることが有効です。顧客単価とは、1人の顧客が平均して支払う金額のことを指します。

一般的には「売上 ÷ 購入者数」で算出され、1回の購入あたりの平均支払額を意味する場合もあれば、一定期間内の合計平均額として使われることもあります。

具体的な施策としては「この商品を買った人は、こちらの商品も購入しています」といったレコメンド機能で関連商品を提案すると、購買単価向上を図れます。他にも、まとめ買い割引や定期購入プランの導入も、顧客単価向上を期待できるでしょう。

ECサイトを成長させるためのステップ

ECサイトを成長させるには、各フェーズに合った施策を打ち出さなくてはなりません。

ここからは、ECサイトを成長させるためのステップを4つ紹介します。

1.年商1000万円を目指す

ECサイトで年商1,000万円を目指すには、看板商品を見つけ、それらの商品のプロモーションを強化することが大切です。

売れている商品がある場合は、どのように販売していくかを重視しましょう。コストをかけてショッピング広告などを出し、看板商品になるようコストをかけるのがおすすめです。一方で売れている商品がない場合は、Google Analyticsなど分析ツールを活用し、CVRの高い商品を見つけましょう。CVRの高い商品は隠れたニーズである可能性があるので、露出を増やすなど、売り方を変えてみるのもおすすめです。

また、リピーターを獲得するための施策も大切です。1人でも購入者がいる場合は、メルマガやステップメールを配信し、購入後のケアを行い、リピート購入につなげましょう。

年商1,000万円を目指す施策を詳しく知りたい方は、以下動画もご覧ください。

2.年商3000万円を目指す

看板商品に広告費をかけ、売上があがるようになった後は、集客した顧客にクロスセルやアップセルをして他の商品の販売していくことが重要です。

看板商品に関する課題解決コンテンツを発信すると、ユーザーから信頼を得られやすくなります。例えば、ハンドクリームであれば「乾燥 肌荒れ 対策」「乾燥 治すには」などのKWを対策したコンテンツの発信を行うと、オーガニック流入の増加が見込めます。

さらに、近年では検索エンジンではなく、SNSで商品やサービスのリサーチを行う方が増えています。ECサイトに掲載したコンテンツをSNS向けにアレンジして掲載するのも効果的です。

年商3,000万円を目指す施策を詳しく知りたい方は、以下動画もご覧ください。

3.年商5000万円を目指す

年商5,000万円を目指すには、これまで実施してきた看板商品づくりへのプロモーションや、アップセル・クロスセルなどの施策は継続しましょう。

その上で、広告に頼らず新規顧客を増やしたり、リピーター顧客を獲得したりするのが大切です。自社コンテンツには、スタッフの日常や商品開発ストーリーなど専門性の高いコンテンツを作成しましょう。クオリティの高いコンテンツを出すのは、ブランドのファンになってもらうのが狙いです。

またSNSの重要度も上がるため、InstagramやFacebook、LINEなどと連携も検討しましょう。

年商5,000万円を目指す施策を詳しく知りたい方は、以下動画もご覧ください。

4.年商1億円を目指す

年商1億円を目指すには、今まで実施してきた施策を全て強化していくのが重要です。特に、ブランド認知を上げ、指名買いしてもらう必要があります。ブランドを認知してもらうため、SNS投稿には必ずブランド名を入れたり、YouTubeのタイトルにブランド名を入れたりしましょう。

他にも購入前から購入後のUX(ユーザー体験)を高められるよう、意識的に改善するのも大切です。購入前までは、ランクに応じた導線を設計したり、最短お届け日や送料などが表示されるか確認しましょう。

届くまでの間に発送完了通知を送ったり、開けやすい梱包材にしたりなどリピートにつながるようなUX改善を行う必要があります。マイページを充実させるのも効果的です。

年商1億円を目指す施策を詳しく知りたい方は、以下動画もご覧ください。

futureshopではECサイト戦略に活用できる機能を搭載しています

futureshopでは、ECサイト戦略に活用できる機能を多く備えています。

リピーター獲得や顧客のファン化を狙える機能、集客・プロモーションに役立つ機能など、本記事内で紹介した施策に活用できます。futureshopで利用できる一部の機能をまとめました。

【優良顧客化】

LINE連携オプション ・自社ECサイトのIDとLINEアカウントを連携

・年齢や生年月日に加え、購入履歴や回数などを条件に絞り込み、クーポン配信などが可能

会員ステージ機能 ・一定期間の購入回数や金額によって自動で会員ステージを判別
レビュー機能 ・顧客の声を掲載できる

・レビュー投稿に応じてポイント配布も可能

メルマガ機能 ・セグメントしてメールを配信できる機能
ポイント機能 ・会員登録やお誕生日など日時を指定してポイントを配布可能

・有効期限をつけてリピートを促すこともできる

クーポン発行機能 ・会員ステージや外部SNSとの連携によって自動付与する機能

・利用できるクーポン情報をマイページに表示

【集客プロモーション】

SEO ・ブログをEコマースサイトの独自ドメイン配下で運用できる、Google構造化データに対応しているなど、検索エンジンに最適化したサイトを構築
プロモーション連携機能 ・広告サービスと商品データフィードを連携し、最新のプロモーション手法を利用できる
SNS連携(InstagramやTikTokやYouTube) ・各種SNSとECサイトの連携が可能

他にもfutureshopは、無料相談窓口や、EC運営に必要な知識を得られるアカデミーなどを実施しています。

どんなに多機能でも、それを活用できなければ真の効果は発揮されません。futureshopはEC運営の知識がない方でも効果的に運営できるよう、サポートを充実させています。興味がある方は、ぜひ一度futureshopにご相談ください。

まとめ

ECサイトの売上をあげたり、認知を拡大したりするには、具体的な戦略が必要です。戦略を立てずにECサイトを運営していると、なかなか目標達成ができず、売上が伸び悩むケースもあるでしょう。

本記事内で紹介した戦略の立案から実行までの流れや、具体的な施策を参考に、ECサイトの戦略を立てるのがおすすめです。ECサイト構築に悩んでいたり、どのような施策を打ち出せば良いかわからなかったりする方は、futureshopにご相談ください。