ECサイトの運営・維持にかかるコスト削減方法をわかりやすく解説
- 2025.05.03
2025.05.03
ECサイトのコストを適切に削減し、事業投資を行い、売上を伸ばしていきたい企業様も多いのではないでしょうか。
本記事では、ECサイトのコスト削減のポイントと売上を伸ばすために必要なコストの掛け方を紹介します。ECサイトのコスト削減を考える際には、ランニングコストを見直すことが重要です。
販売手数料は、売上が上がればコストが増えてしまい、外部アプリの利用料は売上が上がらなくても毎月発生してしまうため、適切なコストの掛け方を理解しておきましょう。
目次
ECサイトのコスト削減を図るタイミングとは?
ECサイトのコスト削減を図るタイミングは、主に以下が挙げられます。
- 売り上げはあるものの利益が出ない
- 利益が思っているよりも少ない
- サイトのリニューアルを検討している
- ルール変更によってサイトの改善が必要になった
コスト削減を図るタイミングは、利益が少ない場合だけではありません。ECサイト構築やリニューアルに関わる補助金が出るタイミングも、コスト削減を図るおすすめなタイミングです。
ECサイトに利用できる補助金は「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」などがあげられます。ただし「IT導入補助金」は、2025年も対象外となるため、注意しましょう。
またECサイトのルール変更によって、サイト改善が必要になるタイミングもコスト削減を図るのにおすすめです。例えば、2025年3月を目処にECサイトでは3Dセキュア2.0の導入が義務化されます。
3Dセキュア2.0に対応していないECサイトは、決済プラットフォームの見直しをきっかけに、サイト改善やコスト削減にも取り組むことをおすすめします。
ECサイトのコスト削減をする際の考え方
ECサイトのコスト削減は、ただコストを削減すれば良いわけではありません。売上増加を目的とし、何に投資をするか判断するのが重要です。ECサイトの売上を上げるため、集客数の増加やサイト改善の施策を把握したうえで、コスト削減を検討しましょう。
ECサイトの売上アップを図る施策を詳しく知りたい方は、以下のページも合わせてご覧ください。
ECサイトにかかるコスト
ECサイトを運営するには、イニシャルコストとランニングコストの2種類のコストがかかります。イニシャルコストとは、リニューアルなどにかかる初期費用を指します。一方でランニングコストは、その後運用を継続するためにかかるコストです。
ここからは、ECサイトにかかるそれぞれのコストを詳しく見ていきましょう。
イニシャルコスト
ECサイトのイニシャルコストは、利用するプラットフォームによって異なります。代表的なECサイトプラットフォームのイニシャルコストを見てみましょう。
SaaS/ASP型プラットフォーム | 数千円〜5万円以下 |
オープンソース | 300万~2000万円程度 |
パッケージ | 300万〜500万円程度 |
フルスクラッチ | 少なくとも1千万~数千万円、多いと数億円以上 |
上記の費用に加え、全てに共通して商品写真や説明、イラストなどコンテンツにかかる費用が発生します。写真撮影などを外部に委託する場合、商品が数百〜数千点であれば、さらに数十万〜数百万円かかります。フリーランスに委託すれば、費用を抑えることは可能ですが、信頼できる委託先を探すなど手間がかかる点に注意が必要です。
ランニングコスト
ECサイトのランニングコストは、以下のようなものが発生します。
構築方法 | SaaS/ASP型プラットフォーム | オープンソース | パッケージ | フルスクラッチ |
サーバー費用 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
ドメイン費用 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
SSLサーバー証明書 | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
決済代行サービス手数料 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ASPカートシステム利用料 | ◯ | × | × | × |
フルフィルメント費用 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
マーケティング費用 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
人件費 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
運営代行費用 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
月額の目安 | 製品によって左右される | 数万~数十万円 | 数万〜数十万円程度 | 数十万〜数百万円程度 |
SaaS/ASP型プラットフォームは、サーバーやドメイン費用がかかりません。システム料金は、製品ごとに異なります。毎月費用が固定されているケースや、売上高やアクセス数に応じて費用が発生するケースなど様々です。
オープンソースやパッケージ、フルスクラッチは、カートシステム料金はかからないものの、サーバーやドメイン費用がかかります。イニシャルコスト・ランニングコスト共にフルスクラッチが最も費用がかかるのが特徴です。
ECサイトのコストを削減し、売上増加に向けた投資をするには、ランニングコストを見直すのが大切です。具体的なコスト削減方法は、後ほど紹介します。
課題別のコスト削減のポイント
ECサイトのコスト削減を図る際には、まず課題を明確にしなくてはなりません。課題は主に、ECサイトの運用コスト、集客コストの2つが挙げられます。
課題別にコスト削減のポイントを詳しく見ていきましょう。
ECサイトの運用コストに課題があるケース
ECサイトの運用には、販売手数料や外部アプリの利用料など、様々な運用コストがかかります。特に、販売手数料が発生するプラットフォームを利用している場合、売上が増えるほど手数料の負担も大きくなります。コストを削減し、売上増加を図るには、販売手数料のかからないプラットフォームを検討するのがおすすめです。
外部アプリを多用している場合は、不要なものを停止したり、外部アプリの導入が不要な構築方法に切り替えたりするのも良いでしょう。
集客コストに課題があるケース
集客には、広告費やSEO対策、SNS運用のための費用などがかかりますが、効果的な施策を行わなければ、コストだけが増加してしまいます。
集客に課題を抱えているECサイトは、集客に精通したプロフェッショナルな人材を採用したり、外部に委託したりするのがおすすめです。集客を専門とした企業に委託することで、費用はかかるものの、高い集客効果を期待できます。
ECサイトのコスト削減方法
ECサイトの具体的なコスト削減方法は、以下が挙げられます。
- 販売手数料のかからないECサイトへ乗り換える
- 決済プラットフォームを見直す
- 人件費の削減につながるツールを導入する
- マーケティングコストを最適化する方法をプロに相談する
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
販売手数料のかからないプラットフォームへ乗り換える
販売手数料のかかるECプラットフォームを利用している場合は、販売手数料のかからないプラットフォームへ乗り換えを検討しましょう。
販売手数料が発生するECプラットフォームは、売上が増えるにつれてコストの負担が大きくなります。例えば、販売手数料が5%の場合、年間1,000万円の売上では50万円、5,000万円の売上では250万円のコストが発生します。
自社ECサイトの構築や、固定費型のECプラットフォームを活用することで、長期的なコスト削減につながります。初期費用や移行の手間はかかるものの、将来的な利益率の向上を考えると、サイトをリニューアルするのがおすすめです。
決済プラットフォームを見直す
決済プラットフォームを見直すのも、コスト削減に効果的です。クレジットカード決済は利便性が高いものの、手数料が比較的高くなります。一方、銀行振込やコンビニ決済は手数料が低めの傾向があります。
決済手数料利率の高い決済プラットフォームで、利用者が少ない場合は、扱いをやめるのがおすすめです。利用者の少ない決済方法を継続すると、手数料だけでなくシステム維持のコストもかかるため、まずは実際の利用状況を分析しましょう。
人件費の削減につながるツールを導入する
チャットボットなど人件費削減につながるツールを導入するのもおすすめです。チャットボットを導入することで、よくある問い合わせへの対応を自動化し、スタッフの負担を軽減できます。
他にも受注処理や在庫管理を効率化するシステムを導入すれば、少ない人員でもスムーズに運営できます。ツール導入にはある程度費用がかかりますが、長期的な視点で見るとコスト削減が期待できるでしょう。
マーケティングコストの最適化する方法をプロに相談する
ECサイトの広告費やプロモーション費用を最適化するには、専門家の意見を取り入れるのが効果的です。マーケティングの知識が不足していながら運営を続けていると、費用対効果の低い施策に予算を割いてしまう可能性があります。
futureshopでは、ECサイト運営に関する経験を豊富に持ったコンサルタントが、様々なアドバイスを行う「無料相談」を実施しています。コスト削減はもちろん、売上に伸び悩んだり、集客だったり様々な相談が可能です。
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ECサイトの売上を伸ばすために効果的な施策
ECサイトの売上を伸ばすには、集客やコンバージョン率、購入率などの向上を図らなくてはなりません。集客であればSEO対策やリスティング広告、コンバージョン率向上であれば導線設計やカゴ落ち対策など様々な施策を打ち出す必要があります。
様々な施策がありますが、人員や資金によっては、全ての施策を同時に実行するのは難しいケースも少なくありません。ECサイトの売上を伸ばす施策を打ち出す際は、優先順位を決めることが大切です。複数施策を打ち出し、効果のあるものは継続、ないものは止めるなど、PDCAサイクルを回しましょう。
ECサイトの売上を伸ばすための施策を詳しく知りたい方は、以下ページも合わせてご覧ください。
futureshopは自社に合った料金プランを選べます
futureshopは、ECサイトの売上アップに必要な機能が備わっており、自社に合った料金プランを選べます。
futureshopは販売手数料が無いので、売上が上がれば上がるほど、コストの割合はそれに応じて下がっていきます。さらに、EC事業者さまが自走できるようにサポートとセミナー充実が充実しており、記事内で紹介したPDCAの回し方など、基礎的な運営知識を身につけられるのが特徴です。
また、futureshopでは、ECサイトに必要なサジェスト機能やレコメンド、決済方法などをオプションとして自社に必要なものを選択できます。オプションとして追加できるため、不要な機能の費用は発生しないのが特徴です。決済方法は、クレジットカードやコンビニの決済をはじめ、Amazon PayやPayPayなども取り扱っています。
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まとめ
ECサイトの利益が少なかったり、サイトのリニューアルをしたりする際に、コスト削減を図るのがおすすめです。ECサイトにかかるイニシャルコストやランニングコストは、サイトの構築方法によって異なるため、まずは現在かかっているコストを把握しましょう。
具体的なコスト削減施策としては、販売手数料のかからないプラットフォームに切り替えたり、マーケティングコストを最適化するためプロに依頼したりするのがおすすめです。futureshopでは、ECコンサルタントによる無料相談を行っているので、気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。