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プレスリリース2022.02.14

フューチャーショップ、2021年10月〜12月の流通額は昨対比112%の503億円。

報道関係各位
プレスリリース

2022年02月14日株式会社フューチャーショップ

フューチャーショップ、2021年10月〜12月の流通額は昨対比112%の503億円。

〜外出機会増加も自社ECは堅調な成長。ECと実店舗は相互成長の関係に〜

株式会社フューチャーショップ(本社:大阪市北区、代表取締役:星野 裕子、以下フューチャーショップ)が運営するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」シリーズの2021年10月〜12月の流通額は503億円(昨対比111.68%)でした。

調査結果概要

  • 緊急事態宣言解除後、外出機会が増加した背景を受けてか、「旅行用品・旅行予約」などの商材が好調。一方、実物を見て購入したい意向が強い商材など、EC以外での購入が復活したと予想される商材については流通額の縮小が見られた。
  • EC利用は昨対比111.68%と増加。百貨店の売上高プラス転換や、外出機会の増加を受けEC利用には向かい風と推測されたが、継続的にEC利用が拡大。
  • 決済利用状況は「現金・その他」から「ID・QR決済」利用にシフト。

2021年10月〜12月のECを取り巻く環境

21年10月1日に緊急事態宣言が解除。その影響で外出機会増加や実店舗でのお買い物増加が見られました。一方、ネットショッピング支出額は増加するなど、実店舗での消費が増え、EC利用が減った、というわけではなさそうです。

(1)鉄道営業収入が回復、飲食店の営業時間延長 → 外出機会が増加。EC利用機会・時間が減少したと推測。

JRの鉄道営業収入は、年末にかけて増加傾向。中でも、旅行が増加したのか中長距離が特に増加しています。※1
また、酒類を提供する飲食店も10月下旬から営業時間の延長開始。そのため、11月からコミュニケーションの場が広がり、インターネットやECの利用頻度・時間は減少したと推測します。

(2)全国百貨店売上高は数ヶ月ぶりに昨対比プラス転換。

21年10月の全国百貨店売上高概況は3ヶ月ぶりに昨対比プラスに転換し、11月も継続してプラス。11月は入店客数も4ヶ月ぶりのプラスになるなど、実店舗でのお買い物が増加しています。※2

(3)ネットショッピング支出額は増加。

総務省統計局が2人以上の世帯対象に行った調査では、21年11月のネットショッピング支出額は昨年同月比14.5%増の21,858円、利用世帯の割合は同2.6ポイント上昇の54.4%。21年10月も昨年同月比を超える結果となり、ECを利用する金額は年々増加している状況です。

また、項目別で見ると21年11月は「食料」や「旅行関係費」「衣類・履物」や「チケット」の順で対前年で増加したことから、今までの巣ごもり時期と異なる商材の購入が増加したと推測します。※3

業種調査

1年以上継続利用いただいた(契約日が2020年10月1日より前)店舗さまに限定して流通額を調査し、上位5業種の昨対比をまとめたのが表1です。

今回の調査では「旅行用品・旅行予約」が前年同期間比300%越えと、大きな伸びが見られました。前回の調査と同じく好調だったのは「楽器・音楽機材」「ダイエット・健康」、クリスマスなど年末のイベントで購入機会が増える「ゲーム・おもちゃ・ホビー」もECでの購入が定着したのか、好調です。「本・CD・DVD」はいわゆる「推し消費」が発生した影響で好調でした。

表1:流通額昨対比TOP5
業種 流通額昨対比(10月〜12月平均)
旅行用品・旅行予約 316.34%
楽器・音楽機材 157.11%
ゲーム・おもちゃ・ホビー 146.95%
本・CD・DVD 140.41%
ダイエット・健康 130.61%

一方、外出増加の影響を受け実店舗での購入に流れたのか、昨年同期間より流通額が縮小を見せた商材もありました。

  • 装飾品など、高価格帯の商材
  • 飲食店の営業再開の影響か、洋酒(一方、日本酒や焼酎などは堅調に増加)※4
  • 車やバイク用品など、移動手段に関わる商材
  • 贈り物など

利用状況調査

下記の4項目について、期間中の生活者のEC利用状況を調査しました。調査対象は、2020年・2021年10月〜12月、各月の注文件数が100件以上の店舗さまの中から500店舗を無作為に抽出しています。なお、前回までのプレスリリースで調査した店舗さまとは異なる店舗構成です。

  1. 注文件数の変化
  2. 購入単価の変化
  3. 新規顧客利用状況
  4. 決済手段の変化

1. 注文件数の変化

PCのみでの販売店舗が母集団にあったため、499店舗を対象に調査しています。

対象店舗の注文件数は下記表2の結果のとおり、すべてのデバイスにおいて増加しました。2021年10月〜12月期では、デバイス全体の注文件数は昨対比123.42%でした。

表2:各月注文件数の昨対比推移
2021年10月 2021年11月 2021年12月
デバイス全体 127.47% 123.20% 119.59%
スマートフォン経由 134.96% 130.07% 125.46%
PC経由 113.52% 111.19% 110.59%

スマートフォン経由での購入が全体の増加を牽引した、と、これまでの調査と同じ結果でした。

月別に見ると、年末に近づくにつれ昨対比は微減傾向にはあるものの昨対割れというわけではなく、2021年10月〜12月は実店舗利用もEC利用も増加傾向にあった、と言えるでしょう。

2. 購入単価の変化

変わらず両デバイスとも向上、また、継続してPCは2割ほど購入単価が高い結果です。ECでの購入単価は昨年同月と比べ向上しており、この結果は2020年10月〜12月期の調査から継続しています。

表3:購入単価の変化
2021年10月 2021年11月 2021年12月
SP経由購入単価 ¥12,888 ¥12,899 ¥13,235
昨年同月比(SP) 103.73% 109.00% 106.45%
PC経由購入単価 ¥15,593 ¥15,983 ¥15,922
昨年同月比(PC) 107.74% 114.56% 113.98%

3. 新規顧客利用状況

表4が対象店舗の新規会員増加率平均です。会員機能を利用していた496店舗が調査対象です。期間中の平均は130.07%という結果でした。

年末に近づくにつれ、EC新規利用は微減する結果が出ました。

表4:新規顧客利用増加率(昨年同月比)
2021年10月 2021年11月 2021年12月
132.26% 131.69% 126.25%

実店舗利用機会増加による影響が考えられるか、20年同時期の同調査や状況を振り返ってみると、調査対象店舗は異なるものの、下記2点の特長が見られました。

  • 20年も年末に近づくにつれ新規顧客利用増加率が微減。※5
  • 20年同期間の鉄道営業収入や百貨店売上高は昨対割れ。※6※7

これらから、20年は21年とは違い外出機会は復活せず、ECから実店舗に購入機会が流れたわけではないものの、21年と同じく年末に近づくにつれEC新規利用は微減していたと推測します。

以上から、21年の新規利用増加率の微減は外出増加にともなう実店舗利用機会増が影響した結果ではなく、年末商戦には以前利用したことのあるECサイトをリピート利用することが多い、などの新規EC利用の時期的な変動から出た結果と推測します。

4. 決済手段の変化

利用された決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay、d払いなどのキャリア決済)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つに分け、各月の総注文件数を1とした結果が下記のグラフ1です。

グラフ1:各月決済手段の割合/件数(調査対象店舗全体)
グラフ1:各月決済手段の割合/件数(調査対象店舗全体)

「現金・その他」から「ID・QR決済」利用にシフトしている結果でした。


また、決済方法を3カテゴリーすべて提供している店舗に限定(n=354)して調査した結果が下記グラフ2です。グラフ1と同じく、「現金・その他」から「ID・QR決済」利用にシフトしており、「ID・QR決済」の利便性や各自展開しているキャンペーンやプロモーションをうまく活用し、ECでのお買い物を楽しむ生活者が増加していると推測します。

グラフ2:各月決済手段の割合/件数(3種類の決済手段提供店舗のみ)
グラフ2:各月決済手段の割合/件数(3種類の決済手段提供店舗のみ)

最後に、表5は決済方法を3カテゴリーすべて提供している店舗に限定した各決済手段の成長率です。
緊急事態宣言解除後、決済手段別では「現金・その他」利用は昨対割れという結果となりました。仮説ではありますが、「現金・その他」利用層が実店舗での購入に流れているのかもしれません。

表5:各月決済手段増減率(昨年同月比・件数)
2021年10月 2021年11月 2021年12月
クレジットカード 118.80% 110.70% 104.03%
ID・QR決済 127.57% 120.72% 118.88%
現金・その他 101.14% 95.76% 90.60%

本調査のインフォグラフィックは、下記に公開しています。あわせてご覧ください。

実店舗利用機会が増加。EC利用は減少した? それとも増加した?数字でよみ解くEコマース[自社EC 2021年10月〜12月 futureshopサービスまとめ]
https://www.future-shop.jp/magazine/infographic-2021ec-3

フューチャーショップは今後も環境の変化をとらえ、成長しつづけるEコマースのために、しなやかに変化し、フレンドリーに伴走します。

データ出典元、考察

「futureshop」について

フューチャーショップが提供する「futureshop」(https://www.future-shop.jp/)シリーズは、未来に向けたコマース戦略を創造するSaaS型ECサイト構築プラットフォームです。
「futureshop」はCMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」で高いデザインカスタマイズの自由度と更新性を実現しているほか、ロイヤルティマーケティングに取り組める豊富な機能を有しています。

オムニチャネル対応には実店舗とECの顧客統合を行い、さらにきめ細やかなデジタルマーケティングを目的とした、O2Oを実践するポイント統合、実店舗在庫表示機能も備えた「futureshop omni-channel」をご利用いただけます。

また、プラットフォーム自体の機能が充実しているだけでなく、他システムとも多数連携し、柔軟性や拡張性にも優れています。“売上を創るEコマースプラットフォーム”を目指し、プロユースに応える高機能であることにこだわり、事業者の「やりたいこと」にとことん、応えます。

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