2026年のECトレンドを大予想!TikTok Shopの動向も解説

2026年のECトレンドを大予想!TikTok Shopの動向も解説

EC市場の成長鈍化、止まらないインフレと円安、人材不足、そしてTikTok ShopやAIの台頭。2026年を迎えるEC業界は、これまで以上に「選択」と「決断」を迫られる局面に入りつつあります。

本記事では、物販ECの成長鈍化という現実を起点に、値上げ戦略の必要性、顧客との関係性を深める重要性、そしてTikTok ShopやAI活用の今後について、futureshop取締役の安原氏に話を伺いました。

本記事の内容は動画でも紹介しています。以下の動画もあわせてご覧ください。


futureshopは最新テクノロジーとヒトが
サポートするSaaS型ECプラットフォームです

ITreview顧客満足度1位 ご利用店舗継続率99.3% サポート満足度93.4%

株式会社伊藤久右衛門様

LINE連携やAmazon Payなど
販促ツールの対応が早く満足しています

株式会社イデアボート様

リニューアルして
売り上げ過去最高になりました

ミレー・マウンテン・グループ
・ジャパン株式会社様

オムニチャンネルに着手したことで
ECの成長に弾みがつきました

ECサイト成功事例集

自社ECサイト成功事例集

年商1億円の秘訣がわかる
EC成功事例集をダウンロード

EC市場の成長は鈍化傾向に?

インタビュアー:2026年を迎え、EC業界はどのように変化していくと思いますか?

安原:経済産業省の発表では、物販系ECの成長が鈍化していると伝えられました。この傾向は、2026年も急激に変化することはないと思います。

経済水産省が発表したEC事業の売上推移資料

安原:ただ、経済産業省発表のレポートをよく見てみると、EC業界全体の数字自体は伸びていることがわかります。特に、サービス系ECの成長が顕著ですね。

これらのデータから推測すると、2026年は店舗側が「体験としての価値」を提供できるかが重要になっていくのではないでしょうか。

参考:令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました 経済産業省

EC業界における「値上げ」の必要性

安原:近年は「インフレ」「円安」「円安による物価の高騰」の3要素が話題です。このような逆境を覆すために、勇気を持って値上げするのも一手だと考えています。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン1

インタビュアー:値上げは「やらざるを得ない」タイミングに差し掛かっているということでしょうか?

安原:そうだと思います。

事業者さんとお話していると、「リソース不足」「人手不足」で悩んでいると耳にします。実は、これらの悩みはすべてEC事業者さんの給与水準の低さが原因なのではないかと思っているんです。

インタビュアー:EC事業者さんの給与水準の低さが、リソース不足に影響しているんですか?

安原:国内EC事業者の担当者さんは、伝統的に給与水準が一般よりも低い傾向にあります。理由としては、物販を取り扱う事業者さんが「小売業界」に属していることが大きいです。

しかし、あくまでもEC事業者は「IT人材」なので、運営スキルは他社・他業種でもニーズが高く、より給与水準の高い場所へ人材が流出してしまうというわけです。

インタビュアー:つまり、EC事業者の給与水準が上がらないことが原因で人材流出が続き、リソース不足に陥るという構図ですね?

安原:その通りです。

リソース不足の企業は、外部の支援事業・業務委託の活用で余分なコストがかかるため、利益が圧迫されるといった悪循環に陥りやすくなります。

商品・サービスの値上げをせずに利益を圧迫することで、給料を上げられず社員が流出し続けるくらいなら、しっかりと値上げをするべきだと思いますね。

インタビュアー:加えて、円安でもありますからね。

安原:値上げをしている事業者さんの方が、経営がうまくいっているケースもあります。

やみくもに値上げをするのはよくないですが、戦略的に「どう値上げすべきか」を考えて実施するのは有効な手段です。

そもそも、「全商品一律で値上げをするのか?」といった点も重要です。

利益が取れている商品・取れていない商品を分析し、利益が取れていない商品のみ値上げしたり、販売自体を取りやめたりするなど、「取捨選択」が求められます。

2026年のキーワードとして、「値上げをするのはいかがですか?」というのをメッセージとして伝えたいですね。

インタビュアー:「値上げ戦略」の重要性がここ数年プレゼンスを高めてきているということでしょうか?

安原:そうですね。皆さん、利益を出すために何をすべきか常に悩まれているかと思います。

たとえば、一番初めに思い浮かぶのはコストダウンだと思うのですが、円安・値上げの影響でコストダウンができないのが現状だと思います。

次に「たくさん売る」という考えが浮かぶはずです。しかし、物販の市場は伸び率が鈍化しているため、以前よりも物を多く売ることが難しくなっています。

そうなると、残った選択肢のなかでできることが「値上げ」になります。

最終手段として値上げをするのではなく、初めから値上げの決断をすることが重要です。

最初から値上げの決断ができた店舗は、今も利益が取れています。その利益を元手に、次の施策を動かせるのです。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン4

安原:値上げをしていた事業者さんとしていなかった事業者さんとの間で、どんどん差が開いていきます。

勇気を持って戦略的に値上げをしている事業者さんが「勝っている」状況なので、決断は早くした方がいいと思いますね。

2026年のTikTok Shopの動向

インタビュアー:2025年に登場したTikTok Shopですが、なかなか売上を生み出せないと言われていますよね。2026年はどう変化していくでしょうか?

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン6

安原:TikTok Shopの登場により、ライブコマースの開始やインフルエンサーの起用、動画コンテンツの制作を進めるEC事業者さんは増えてきました。この流れはさらに加速していくと思います。

去年・一昨年は「推し活消費」がキーワードになっていたと思いますが、その文脈との共通点があると思います。

実は、futureshopのお客様の配信を見てみると、店舗のファンが視聴していることが非常に多いのです。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン5

安原:もちろん、商品を買いたくて見ている人もいますが、「ブランドが好き」「喋っている店長さんが好き」という動機で視聴している人も多いです。

 

これらの動機が結果的に購買意欲につながっています。今後、EC業界においては顧客との結びつきを強くする動き・試みが重要になっていくでしょう。

TikTok Shopの海外における歴史

インタビュアー:TikTok Shopは日本に「上陸してきた」という認識で問題ないと思いますが、海外では、上陸から半年〜1年ほどの期間に、TikTok Shopはどのような形で展開されるケースが多かったのでしょうか?

安原:これまでのTikTok Shopの展開で考えると、「売る人」を増やすフェーズに突入すると思います。

一般的なモールは、プラットフォーム側が出店者を募り、出店者が増えることで顧客も増えるという流れで大きくなります。つまり、プラットフォームと購入者が存在する形に落ち着きます。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン7

安原:しかし、TikTok Shopの場合は、プラットフォーム・購入者のほかに、「商品を売る人」が存在します。この「商品を売る人」こそがいわゆるインフルエンサーです。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン8

インタビュアー:動画コンテンツや配信を通じ、アフィリエイト的に商品を売ってくれる人ですね。

安原:その通りです。TikTok Shopの成長には、「売る人」の存在が欠かせないといわれています。しかし、日本ではインフルエンサーがモチベーション高く商品を販売できる状況が整っていません。

多くの場合、商品の紹介を通じてインフルエンサーが得る利益は、売り上げの数%程度です。これでは、インフルエンサー側の旨みが非常に少ないですよね。

特に、今の日本のTikTok Shopで売れているものは、大半が安価な商品なので、インフルエンサー側に入る利益が少ないことも、普及が進まない一因だと思います。

まずは、インフルエンサーが商品を売ろうと思える環境を作ることが重要だと思います。インフルエンサーが増えることで、国内メーカーさんの参加が増え、層状的にTikTok Shopの利用者も増えていくのではないでしょうか。

インタビュアー:2026年、その点を設計できる事業者さんはTikTok Shopで「勝てる」かもしれないですね。

安原:そう思います。

EC業界における2026年のAI

インタビュアー:難しい質問になるかもしれないのですが、EC業界においてAIはどのように活用されていくと思いますか?

安原:AI…どうなっていくのでしょうか(笑)

AIにまつわる話は、ほんの2~3か月前の話題が古いものとして扱われるので、予測が難しいのですが、昨年のEC業界の動きとしては、事業者側のEC活用は増えたと感じています。コンテンツ作成・ページの改修でAIは活用されるようになりましたね。

個人的にもう少し伸びると思っていた分野を挙げるとしたら、AIエージェントの活用です。

たとえば、Chat GPTにおすすめの商品を聞くとかですね。現状、日本国内では法規制など、いろいろと課題はあると思うので、実用化はまだ先だと思います。

インタビュアー:2026年もまだ普及しきらない予想ですか?

安原:まだ過渡期…準備段階を抜けられていない印象です。エージェンティックコマースの観点からすると、日本の法律では特商法を確認できる状態じゃなければ、購入ができないんです。AIが商品を提案する際に、特商法をパッと表示するのか?など、まだ考えるべき点は多いですよね。

今はまだ「どのように準備していくか」の段階だと思います。

インタビュアー:では、EC事業者さんはAIに特化した戦略を練るよりも、ライブコマースなどの顧客接点を強める施策に注力した方がROASは良さそうですかね?

安原:そうですね。とはいえ、AIはグローバルな媒体なので、テクノロジー・仕組みは日々進化していきます。なので、システムの更新はキャッチアップしつつ、やれる対応は進めていくべきだと思いますね。

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン9

安原:SEOに近い文脈になりますが、AIに自分たちの商品をピックアップしてもらうための対策やコンテンツの整備、構造化データがきちんとできているかなどはチェックしておくべきです。

また、AIが作れるコンテンツをAIは重視しないので、やみくもにコンテンツを量産するのではなく、自分たちが提供できる価値をコンテンツにしていくことが大切ですね。たとえば、ライブコマースや動画コンテンツが重要になっていくと思います。

【まとめ】2026年のEC業界は顧客との結びつきを強める施策がカギとなる

動画「2026年のECトレンドを大予想!」ワンシーン10

インタビュアー:今回は、EC業界の2026年を予想していただきました。

安原:弊社もYouTubeチャンネルの運営を頑張っていきたいですね。より多くの人に見てもらえるよう、取り組んで行こうと思います。インタビュアー:本日はありがとうございました。