ECで利用されている人工知能(AI)活用型チャットボットとは?導入するメリットを紹介

今回は、人工知能(AI)活用型チャットボットの紹介を交え、Eコマースでのチャットボットのメリットを考えます。

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ECで使われるチャットボットとは

ECサイトではチャットボットの導入が増えています。顧客対応を自動化・半自動化できる便利なツールです。顧客エンゲージメントを高め、サポートを自動化してくれます。

チャットボットは主にシナリオ型とAI搭載型の2種類に分けられます。それぞれの型について、概要、メリット、デメリットを以下に説明します。

シナリオ型とAI搭載型の違い

シナリオ型チャットボットは、事前に設定されたスクリプトやユーザージャーニーに基づいて動作します。事前に企業側がシナリオと回答内容を設定しておく必要があり、完全に自動でチャットボットが回答を生成するわけではありません。

顧客が特定の質問をすると、チャットボットは設定された応答の中から適切な回答を選び出します。これは一連の「もし〜ならば」のルールに基づいており、ユーザーの入力に対して特定の出力やアクションをトリガーします。

AI搭載型チャットボットは、人工知能(特に自然言語処理(NLP))を使用して、ユーザーからの自然言語の入力を理解し、適切な応答を生成します。これらのチャットボットは学習能力があり、時間とともにユーザーの振る舞いや傾向を学び、より適切な応答を提供できるようになります。

チャットボットをECサイトに導入する際のメリット

ECサイトにチャットボットを導入することには、ビジネスに対して複数の重要なメリットがあります。以下にそのメリットを4項目に分けてご紹介します。

24時間365日の顧客サービスへの対応

チャットボットは時間を問わずに顧客の問い合わせに応答するため、顧客サービスの効率が大幅に向上します。これにより、顧客はいつでも必要なサポートを受けることができます。

また、チャットボットは複数の問い合わせを同時に処理できるため、顧客待ち時間が短縮され、顧客満足度が向上します。夜間や休日でも対応が可能なため、24時間365日いつでもサポートできます。顧客満足度の向上ができるのがメリットです。

パーソナライズされたショッピング体験の提供

チャットボットは顧客の購入履歴や好みを学習し、それに基づいてパーソナライズされた製品のレコメンドやオファーを提供できます。これにより、顧客は自分に合った製品を簡単に見つけることができ、購入に至るプロセスがスムーズになります。

さらに、プロモーションや新製品の通知など、個々の顧客に合わせた情報を提供することができ、顧客エンゲージメントの強化につながります。

データ収集と市場分析の向上

チャットボットは顧客とのすべてのインタラクションからデータを収集し、これを分析することで、顧客の購買行動、製品に対する感想、市場のトレンドなど、貴重な洞察を提供します。

収集されたデータは、在庫管理、マーケティング戦略、製品開発など、ビジネスの各分野での意思決定をサポートします。

社内の人件費削減

チャットボットの導入により、一般的な問い合わせや基本的なタスクを自動化することができ、顧客サービス担当者の作業負荷が軽減されます。これにより、企業は人件費を削減でき、その資源を他の重要な業務や戦略的な取り組みに再配分することが可能になります。

また、人間のエージェントが複雑な問題解決や高度な顧客対応に集中できる環境を作ることができ、全体的なサービス品質の向上にも寄与します。

これらのメリットを通じて、チャットボットは顧客満足度の向上、オペレーションの効率化、コスト削減、そしてビジネスインテリジェンスの強化に大きく貢献します。

チャットボットならではのコミュニケーション

ここまでシナリオ型のチャットボットを中心に体験し、事例を紹介した。

チャットでのコミュニケーションがゲームのようにテンポよく進むのは、スマートフォンユーザーの「スキマ時間」や「ながら時間」で利用するにはピッタリのコンテンツだと言える。
また、デジタルの特性を活かした、写真や動画などのメディアをコミュニケーションの流れで挟んだりできるのも、世界観を表現したり、わかりやすく伝える手助けをしてくれるだろう。
「双方向」や「デジタルの特性を活かし」、「あたかも人が語りかけているような」コミュニケーションの結果、Webでのお買い物が得意でない人でも「実店舗と同じように、会話に乗っかっていけば目当ての商品が提案してもらえる」のは、Eコマースの裾野を広げると考えている。

生活者が思いつかない、イメージが無かった商品を探し出してもらうことはデジタルの世界では難しい。実店舗のように店員が提案したり、
相手の気持ちを先回りしてくみ取るシナリオを人間が描き、チャットボットは時にはキャラクターを演じながらコミュニケーションを取る。そういった使われ方が、現在Eコマースや小売業での主流の活用事例なのだろう。

AI搭載型チャットボットのメリット・デメリット

AI搭載型をシナリオ型と比較した際のメリットとデメリットを表形式で紹介します。

大事なことは、メリットだけでなくデメリットも知ったうえで、適切な保守・運用をしなければいけないことです。

AI搭載型チャットボットのメリット

項目 内容
高度な柔軟性 新しいデータや状況に適応し、未知の質問や複雑な要求にも対応できます。
パーソナライズされた回答 個々のユーザーのニーズや過去の対話に基づいて、パーソナライズされた対話を提供できます。
人件費削減 シナリオの設定・監視についての人件費を削減できます。

 

AI搭載型チャットボットのデメリット

項目 内容
高コストと複雑さ AIチャットボットの開発とトレーニングは、高度な技術と投資を必要とします。
継続的な学習が必要 チャットボットが適切に機能し続けるためには、定期的なデータ分析とトレーニングが必要です。
予測不可能な応答 時にはユーザーの質問を誤解したり、不適切な応答をする可能性があります。これはブランドの評判に影響を与える可能性があります。