クラウドファンディングのEC活用事例。5つの意外な活用メリット

クラウドファンディングセミナーを徹底レポートします!

近年、耳にする機会が増えた「クラウドファンディング」
新製品や新サービスを生み出すために、プラットフォームを通して不特定多数の人から支援を募る「資金集め」の場として捉えている方は多いでしょう。

実は、クラウドファンディングには、資金集めに留まらない活用方法があることを知っていますか?

新しい顧客との接点を作ってファンを増やしていく、「テストマーケティング」や「PR」の場としても活用できるのです。
クラウドファンディングとEC事業は親和性が高く、うまく活用することで、事業成長の起爆剤とすることもできます。

そこで、2020年12月、株式会社フューチャーショップが主催となり、オンラインセミナー「応援購入で『ストーリーコマース』を実現する!これからの自社ECの新たなマクアケ」を開催しました。

 
スピーカーとして登壇したのは、株式会社ユウキノイン 代表取締役の酒匂雄二さん、株式会社マクアケ キュレーター本部 地方事業部 マネージャー / 関西支社長の松岡宏治さんです。

酒匂 雄二 (さこう ゆうじ)さんの画像【プロフィール】
株式会社ユウキノイン 代表取締役 酒匂 雄二 (さこう ゆうじ)さん
ゲームクリエイター専攻後、ネット通販会社、ゲーム会社を経て紳士アパレルSPA入社。
ECの店長・生産管理・実店舗・卸売を統括。
2019年11月に株式会社二天紀 SEO/コンテンツマーケティング担当執行役員に就任
2020年1月に株式会社ユウキノイン 代表取締役に就任

 
◇ ◇ ◇ ◇
 
松岡さん画像【プロフィール】
株式会社マクアケ キュレーター本部 地方事業部 マネージャー / 関西支社長 松岡 宏治 (まつおか こうじ)さん

2015年早稲田大学卒業後、ITベンチャー企業を経て、2016年に株式会社マクアケへジョイン。マクアケ関西支社二人目の社員として、立ち上げに参画し事業拡大に貢献。国内メーカーのプロジェクトを中心に、過去800件以上のプロジェクトを担当。

三部構成で「自社EC×クラウドファンディング」について語られた約2時間、本記事ではセミナー内容をレポートします。

応援×購入が創る、これからのECの可能性

第一部では「応援×購入が創る、これからのECの可能性」をテーマとして、株式会社ユウキノインの酒匂さんが登壇しました。

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングの説明スライド

クラウドファンディング(Crowd Funding)とは、「群衆・大衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」を掛け合わせた造語です。

プロジェクトを立ち上げる「起案者(プレイヤー・チャレンジャー)」は、クラウドファンディングのプラットフォームに起案を持ち込み、プロジェクトをスタートさせ、「支援者(サポーター・応援者)」を募ります。そのプロジェクトの内容を見た人々が、共感したり応援したい気持ちが湧くと、支援してくれて資金が集まるという仕組みです。

基本的には、支援のお返し(リターン品)として、商品やサービスを提供します。ただ、リターン品の対象は物だけではありません。たとえば、「1時間マンツーマンでコンサルティングをする」など、原価がないノウハウやスキルがリターン品となるパターンもあります。

クラウドファンディングは、プロジェクトへの想いに触れることで共感が生まれて支援につながることが多いので、顧客よりはファンに近い人が集まりやすい傾向があります。

クラウドファンディングの主な流れ

クラウドファンディングの流れ説明スライド
クラウドファンディングを開始する前の主な流れは、以下の通りです。

クラウドファンディングを開始する前の流れ

  1. プロジェクトシートの作成
  2. プラットフォーマーとの面談
  3. ページ作成・メールやSNSでの連絡と推敲
  4. 審査
  5. 公開に向けて事前告知

スムーズに進めば、2、3週間ほどで事前告知まで終わり、1カ月ほどで公開ができます。

クラウドファンディングのプロジェクトがスタートした後の主な流れは、以下の通り。

プロジェクトがスタートした後の流れ

  1. クラウドファンディング掲載中の告知活動
  2. 支援金の入金(基本的には、プロジェクト終了月末締め、翌月末払い)
  3. クラウドファンディング終了後のリターン返送

募集期間は最大で80日ほどですが、45〜60日に設定する場合が多くあります。なぜなら、募集期間が長ければ長いほど、支援が集まるわけではないため。期間が長いと中だるみしてしまうので、短めに設定しているケースが多くあります。

クラウドファンディングは、プラットフォームにプロジェクト内容を掲載するだけでは、支援は集まりません。募集期間中は自らプロジェクトを拡散し、より多くの人々に知ってもらい、興味をもってもらう必要があります。

そのため、SNSやプレスリリース、リアルの活動などを通して、できる限りの告知活動を行いましょう。SNSは、拡散力がある「Twitter」を押さえておくのがオススメです。

購入型クラウドファンディングの特徴とは?

購入型クラウドファンディングには、【 All or Nothing 方式 】【 All In 方式 】という2つの方式があります。

All or Nothing 方式
→目標額を達成できなければ、支援額が1円も手に入らない方式
All In 方式
→集まった支援額分の金額が手に入る方式。

起案者はどちらの方式で進めるかを選択でき、現在、ほとんどのプロジェクトが「All In 方式」で行われています。

目標金額が集まらないとプロジェクトを実行できないなら「All or Nothing 方式」、目標金額を達成できなくても集まった分だけ、または自己資金を足してプロジェクトを実行できるなら「All In 方式」を選びましょう。

クラウドファンディングの種類と説明スライド

購入型クラウドファンディングを展開する、日本の主要なクラウドファンディングプラットフォーム「 Makuake(マクアケ) 」「 CAMPFIRE(キャンプファイヤー) 」「 READYFOR(レディーフォー) 」には、それぞれ以下のような得意ジャンルがあります。

Makuake
飲食店・ものづくり・デジタルガジェット・エンタメ(映画・アニメ)

CAMPFIRE
商店街、ご当地・ものづくり・美容系・サブカルチャー(アニメ・ゲーム)

READYFOR
医療、福祉・動物保護・芸術・スポーツ

購入型クラウドファンディングのメリットは、高額調達の可能性があること。
これまで、商品の国内最高額は「カスタマイズポータブル電源」のプロジェクトで5.1億円、医療の国内最高額は医療従事者への応援プロジェクトで7.2億円でした。

また、話題になりやすく地方メディアの掲載率が高いのもメリットです。

一方で購入型クラウドファンディングのデメリットは、支援金は前受金として売上にカウントされるため、税金が発生してしまうこと。
そして、プロジェクトの認知を広めなければならないため、WebあるいはSNSの発信スキルが必要になってくることです。

購入型クラウドファンディングに取り組む際に気をつけるべき点

「資金集め」として注目されがちなクラウドファンディングですが、ほかにもさまざまな効果があります。

クラウドファンディングによって自社製品やサービスが話題になることで、メディアに取り上げられることもあり、「広報・宣伝」につながることも。また、自社の想いに共感してくれるファンが増えたり、ブランドの信頼醸成につながったりといった効果もあります。

ただ、購入型クラウドファンディングは、どんな人でも簡単に成功するものではありません。では、購入型クラウドファンディングに取り組む際に、どんなことに注意するべきなのでしょうか?

著名人を起用してもうまくいくわけではない

バズらせることを目的に、著名人を起用してクラウドファンディングを行うケースがあります。

しかし、著名人がプロジェクトの顔になっているからといって、支援者が集まるわけではないのが、購入型クラウドファンディングの難しいところです。

実際、著名な実業家と、お笑い芸人さんが登壇するイベントのクラウドファンディングで、約8,000円の支援額でフィニッシュしたプロジェクトがありました。
しかし、この実業家の別イベントのクラウドファンディングでは、約220万円が集まるという結果に。

著名人だから支援が集まるわけではないことを認識した上で、「共感してもらえるか」「応援したいと思ってもらえるか」に重きを置く必要があるでしょう。

All or Nothing 方式か、All In 方式かの判断は慎重に

2018年元旦で閉園した、北九州にあるテーマパーク「スペースワールド」では、閉園時に花火を打ち上げるためにクラウドファンディングを行いました。
プロジェクトの方式はAll or Nothingで、目標金額が1,500万円。

話題を呼びましたが、900万円しか集まらずに花火大会は実施ができなくなりました。しかし、「花火大会をやってほしい」という声が多く、結局はスペースワールドが自費で花火大会を開催することになったのです。

All In 方式でプロジェクトを立ち上げていれば、900万円を花火大会の資金に充てられたというこの一件。
どちらの方式でプロジェクトを進めるかは、慎重に決めなければなりません。

価格設計をきちんと行い、リターン品を決める

購入型クラウドファンディングでは、リターン品も肝となります。

納豆ご飯専門店「令和納豆」の約1,200万円を調達したクラウドファンディングでは、リターン品が「納豆定食が一生食べ放題になるパスポート」に設定されていました。しかし、支援者のパスポートが取り上げられるトラブルが多発し、メディアで炎上する結果に。

この惨事が起こってしまった原因のひとつとして、リターン設計のミスが挙げられます。

1万円の支援で「納豆定食が一生食べ放題になるパスポート」を発行したことで、クラウドファンディングのプラットフォームに支払う手数料も加味すると、大きな赤字になってしまうのです。

EC事業者は、クラウドファンディングの達成率が高い傾向があります。その理由は、EC事業者は日常的に、原価やLTV、CVRなどの計算をしているから。

ECサイトを運営するときと同じように、価格設計をきちんと行い、リターン品を設定しましょう。

「150秒×3で伝え切れるか」を意識したページ作り

クラウドファンディングのプロジェクトページは、初対面の人に共感してもらえるように情報を記載しなければなりません。

そこで下記の6項目を満たすようにページを作る必要があります。

  1. わかりやすい活動紹介
  2. 納得できる資金の用途
  3. 魅力が伝わる写真
  4. 欲しいと思えるリターン
  5. 期間中のSNSなどでの宣伝活動
  6. プロジェクトの熱意

プロジェクトページの1回の滞在時間は、2分半〜3分ほど。

期間中は、1ユーザー平均3回ほどページに訪れます。そのため、「150秒×3で伝えきれるか」を意識しながら、プロジェクトページを作り込みましょう。

プロジェクト終了後まで気を抜かない

プロジェクト終了後は、初動が重要です。
そのため、迅速に以下の5つに取り組みましょう。

  1. 支援のお礼と今後の予定を連絡
  2. リターン品制作状況の進捗報告
  3. リターン品手配状況の発送連絡
  4. イベントなど活動の実施報告
  5. 不着・未読に備えるアフターケア

クラウドファンディングは、資金を集めて終わりではありません。プロジェクト終了後こそ本番です。
支援者たちと濃い関係を構築するために、プロジェクト終了をスタートラインにして、今後の道筋を描きましょう。

自社ECと相乗効果を生み出すMakuakeの活用方法

第二部では「自社ECと相乗効果を生み出すMakuakeの活用方法」をテーマとして、株式会社マクアケの松岡さんが登壇しました。

クラウドファンディング型 応援購入「Makuake」の仕組みとは?

Makuakeのクラウドファンディング→応援購入

「Makuake」とは、クラウドファンディングの仕組みを用いた「応援購入サイト」

インターネットを通じて、世の中にまだない新製品・新サービスを生み出すための資金を不特定多数の人々から集め、支援者に対して完成した製品や権利などをリターンとして返す仕組みです。

事業者には、このMakuakeのモデルを「受注生産先行販売型」と説明しています。

新商品を施策段階でMakuakeにて発表し、先行発売のような形で販売でき、入った支援金を使ってリターンを制作することが可能です。製品が完成する前にお金を出し、起案者を応援するという意味合いを含めて、Makuakeでは支援することを「応援購入」と定義しています。

Makuakeは、30〜50代くらいの、新しいもの好きなユーザーが多いのが特徴です。男女比は、男性6割、女性4割ほど。「何かおもしろいものはないだろうか」とウィンドウショッピングのような感覚で、定期的にMakuakeに訪問するユーザーも多くいます。

「Makuake」を活用する5つメリットとは

「支援金集めのために使うツール」として認知されがちなクラウドファンディングのプラットフォーム。
しかし実際、支援金集めをメインの目的としてMakuakeを活用する人は、1割以下です。

多くの起案者は、クラウドファンディングをすることで得られるほかのメリットのために、プロジェクトを立ち上げているのです。

Makuakeを活用するメリット5つ。

Makuake活用メリットの図解(スライド画像)

① テストマーケティング

支援者の年齢層や男女比、住んでいる場所などのデータは、管理画面で見られるようになっています。Makuakeで「新商品が誰に売れるのか」を把握できるので、テストマーケティングをしたうえで、一般販売を始められるのです。

② PR・初期顧客の獲得

Makuakeのユーザーに対して露出できるので、これまでのと違うユーザー層にアプローチでき、認知拡大を実現できます。また、新製品を届けて「また買いたい」と思ってもらいファン化することで、ECサイトの顧客を拡大できるメリットも得られます。

③ 実績作り

プロジェクトの成功を実績として活用することが可能です。

④ 在庫リスクの軽減

特にアパレルジャンルなど、サイズやカラー展開が複数あるジャンルは、大量の在庫を抱えなければなりません。それが新製品となると、どれが売れるのか予想しにくい状況のなかで、先に在庫を抱える必要があります。
しかし、Makuakeでテストマーケティングをすることで、売れ筋をある程度把握することが可能です。そのため「どこにどの商品の在庫を多めに置くべき」といった在庫の尺度として活用できます。

⑤ 必要なお金を集める

資金調達として活用し、目的に応じた、必要な費用を集められます。
 
 

より多くのユーザーに自社製品やサービスを知ってもらえるクラウドファンディング「応援購入」は、5つのメリットがあり、ビジネスの加速装置のようなイメージで活用できるでしょう。

イノベーティブな新製品を生み出しづらい現在の産業構造

新製品を販売する場合、従来は以下のようなステップを踏むことが多いでしょう。

  1. 製品企画
  2. 試作品の制作
  3. 量産の意思決定
  4. 量産
  5. 売れなかった場合、販路拡大が課題
  6. 展示会出展
  7. 在庫リスク

 

十分なマーケティングを行えていない試作品の段階で、量産の意思決定をするのは、リスクが高いといえます。また、量産した後に製品が売れなかったら、販路拡大が課題に。そして、コロナ禍で展示会に出展するのが難しい世の中になっています。出展したとしても、展示費、宿泊費、交通費、人的コストなど、大きなコストがかかるのが現実です。

このように、新製品を量産して販売するのは、高いハードルがつきまといます。その結果「今売れている製品と似たものを作れば、売れるだろう」とありふれた製品しか生まれないようになると、ワクワクしない世の中になってしまいます。

リスク回避の説明(スライド画像)
だからこそMakuakeでは、プロダクトアウトをリスクなく行える仕組みを作り、世の中にキラリと光るおもしろい商品をたくさん生み出すため、プラットフォームサービスを提供しています。

Makuakeを活用することで、量産の意思決定の段階

  • 認知度向上
  • マーケティング
  • 実績作り
  • 資金調達
  • 販路獲得

を実現でき、製品が本格デビューする前にブーストさせられるのです。

Makuakeを用いた新商品を生み出す新ステップと活用事例

Makuakeでプロジェクトを立ち上げる際、主にやることは、いくつかのリターンの作成とページ作りです。プロジェクト開始後は、温かみのあるECプラットフォームのようなイメージで、ストーリーに共感した人から支援やコメントが集まっていきます。

Makuake活用領域はさまざまで大きく広がっている(スライド画像)

そんなMakuakeでは、コスメや生活雑貨、食品、ハードウェアなど、さまざまな領域での活用が広がっています。
基本的に、ECサイトで販売されている製品ならオールジャンルで対応可能です。

応援購入事例「もちはだ」
例えば、肌着ブランド「もちはだ」を展開するワシオ株式会社も、Makuakeでクラウドファンディングを実施しています。

プロジェクトを立ち上げた理由は、これまで接点のなかった若い世代のユーザーも獲得したかったから。有名なタレントにもファンが多い商品でしたが、若い人に好まれるようなデザインではなかったため、デザインを変えて新製品をリリースすることにしたのです。

同社は、冬用製品の新規顧客を開拓し、ECサイトの売り上げにもつなげていくために、毎年寒い時期に向けてMakuakeでプロジェクトを立ち上げています。毎年クラウドファンディングを続けることで、「今年はもちはだからどんな製品が登場するんだろう」とMakuakeユーザーのなかにもファンが増えています。

Makuakeを通じてブランドを作る

Makuakeでクラウドファンディングを行う場合、担当のキュレーターと相談しながらプロジェクトを進めていきます。

ページ作成や配送作業は、基本的に起案者サイドで行いますが、必要であれば提携先の会社を紹介することも可能です。そのため、手を動かす作業の部分を一括で専門会社に依頼し、起案者はものづくりに集中できる環境を整えられます。

Makuakeの費用は、完全成果報酬です。
初期費用と月額費用は無料で、手数料は最終的に集まった額の20%。固定費がかからないので、ハードルを低くして挑戦できます。

プロジェクト実施のタイミングは、一般発売前。オリジナルで企画した試作品をECサイトで販売する前にMakuakeで先行販売し、支援者に先に届けるのがルールです。

試作品があれば、1カ月ほどの準備期間でプロジェクトをスタートさせられます。
1.5〜2カ月ほど募集し、プロジェクトが終了したらその月の月末締めで、翌々月3営業日以内に入金です。リターン品をすべて配送し終わった時点で、一般販売をスタートできます。

事例を交えた、自社ECのための活用方法

セミナー、スタジオの様子。(画像)

第三部では、応援購入・クラウドファンディングを熟知した、酒匂さんと松岡さんのトークセッションが開かれました。
いくつかの事例を交えながら、自社ECのための活用方法が語られたので、一部をレポートしていきます。

メンズアパレルショップ「Octet」の事例

Octet様の事例

メンズアパレルショップ「Octet」は、緊急事態宣言下で、「背が低くてお腹が大きい人向けの仕事着」というニッチな商材のクラウドファンディングを行い、プレスリリースを打ちました。

このプロジェクトを機にTwitterアカウントを作り、オープンな発信を続けたところ、フォロワー数は約30人でしたが、投稿に対して16リツイート・37いいねがつく結果に。

また、緊急事態宣言によって3つある実店舗を休業したうえ、売上単価が下がる夏場の時期が重なりましたが、SEO・コンテンツマーケティングの社内勉強会を開催するという新しい試みを開始。そして、社内スタッフにもコンテンツを書いて発信してもらうようにしました。

こうした取り組みが功を奏し、クラウドファンディングが4つの新聞に取り上げられたのです。
また、ECサイトへのアクセスは300%になり、売上は140%になりました。

ポイントになったのは、プレスリリースの配信やSNSでの発信、コンテンツの発信など、施策を積み重ねていくことによって「なんかこのブランド見たことがある」と必然的な偶然を作っていったことでしょう。

セレクトショップ「nakota」の事例

ナコタさんの事例

セレクトショップ「nakota」は、ニット工場が廃業するのを回避するため、工場にニット帽を大量に発注しました。そのニット帽を販売するために、クラウドファンディングを活用することに。

Twitterで「クラウドファンディング、初恋みたいでドキドキする」「コメントを残してもらえて本当にありがたい」と自分の感情をリアルタイムで発信することで、ライブ感を生みました。

こうしてプロジェクトに対する思いを伝播させるうちに、仲間が増えていき、段々とうねりが生まれて、支援者が「nakotaのものならきっといい商品だ」とTwitterで言及してくれるようになったのです。プロジェクトは93人に支援され、約46万円を集める結果になりました。

プロジェクトが終わった後は、すぐに商品の発送をスタートさせたり、ステッカーや手紙を添えたり。ほかにもTwitterでの応援コメントをエゴサーチして、細やかにリプライするなど、ていねいな施策を重ねることでブランドのファンを増やし、ECサイトの売上につなげられました。

Twitterでプロジェクトについて言及したユーザーは、確認できただけでも約2万人いて、SNSをうまく活用したプロジェクトの成功事例といえます。

まとめ/クラウドファンディングの応援購入で、ストーリーコマースを実現する時代へ!

試作品の段階で先行販売し、受注生産でテストマーケティングすることで、一般販売に向けた加速装置となる「クラウドファンディング」

酒匂さんは「私自身クラウドファンディングをやってみてわかったことは、ECサイト運営の考え方とシンクロする部分が多いということ。『商品企画、サービス企画』『売り上げ計画、販売計画』『販促、広報、集客』『出荷、発送、カスタマーサポート』まで凝縮されているので、ECサイトの店長候補や幹部候補をプロジェクトリーダーに立てると、いい経験になると思います」といいます。

ものづくりジャンルに強いMakuakeを、消費者目線で見るのであれば「新製品・新サービス・新コンテンツが毎日お披露目される場」です。
インターネットを通じ、こだわりの製品を消費者に届けるEC事業者とは、相性がいい仕組みといえるでしょう。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」は、コロナ禍で奮闘するEC事業者の方々を応援しています。

今後も、セミナーや当メディア「E-Commerce Magazine」を通して、ECショップの運営に役立つ情報をお届けしていきますので、ぜひチェックしてくださいね!

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